今ではおっさんの私が、まだガキをやっていた頃にはすでにあったルマンド。いつできたのかググったら、1974年に発売したと公式HPに書かれていた。
すげぇな、50周年じゃん。名前の由来はフランス語で「世界」を意味する「ル・モンド」が由来の造語らしい。ジョジョのDIOがお菓子の名前を、あるいは同名のフランスの新聞の名を連呼する世界線もあったかもしれない。
そんなルマンドのバニラフラッペがファミマから出た。へぇ、つまりこいつはよォ……ガキの頃にやって駄目だったアレを実現できるかもしれねぇってことだよなァ……!!!
・微妙
ちょうど地上波でエヴァンゲリオンが放送されていた頃。私の周囲でも、ルマンドはお菓子界のレジェンド格として間違いない地位を確立していた。
私は日々ろくでもないことを思いついては実行に移す、厄介なガキだった。その性質が、ある日ルマンドに対し発揮されたことがあった。
ルマンドはうめぇ……これを沢山牛乳にブチ込んで、コーンフレークみたいにしたらもっとうめぇんじゃねぇか……!?
即座にやってみたのだが、結果は微妙だった。まあそんなに不味くも無かったが、牛乳に浸されたルマンドは、ルマンド風味が想定以上に薄まってしまったのだ。
突発的な思いつきは往々にして失敗に終わるもので、私にとっては、よくあるつまらない結果の1つでしかなかった。
もっとルマンドの甘さを損なわない牛乳があれば、うまくいくかもなぁと、それなりな教訓に満足し、以後ルマンドをシリアル的な感じで食うアイディアが再考されることは無かった。
・液状ルマンド
そして2024年。ファミマからバニラフラッペのルマンドが登場した。値段は350円。
ファミマのフラッペは過去にも何度か試している。牛乳を入れて薄めることが前提となっているためか、デフォルト状態の味がしっかりしている。
牛乳をいれずに食うと、シャリシャリして美味いというのも把握している。こいつが発売されると聞いた時、私は微妙に終わった牛乳ルマンドを思い出した。
ルマンドのバニラフラッペは、溶ければ液体のルマンドになる。そこにルマンドをブチ込めば、ルマンド濃度そのままにコーンフレークみたいなルマンドが食えるんじゃないか……?
さっそくルマンドのフラッペを用意。
デフォルトで砕かれたルマンド的なものが入っていた。わかってんじゃん。だが、これだけで満足すると思うなよ?
ここに、スーパーで182円で買ってきたルマンドがある。
フン
貴族(268円)だから見逃されると思ったか? お前もこい!
小さく(162円)とも容赦はしない。お前もだ!
こうして、ルマンドにルマンドをブチこんだものが完成した。底の方はすでに程よく溶けかかっており、混ぜると良い感じになった。食べると……
これだ!!!
ルマンド純度100%のアイスパフェみたいなものである。どこまでも甘いルマンド味。いい感じにシャクシャクしており、まさにガキの頃にこうなったらいいなと思い描いたものだ。
こうしてリベンジに成功したわけだが、30年越しに達成されたものが、30年前に想定した通りのクオリティであるというのは進歩に欠ける。
今のテクノロジーをもってすれば、より高く舞えるのではないか?
例えば、フランスの風が
吹けば……!
_人人人人人人人_
> ル・モンド <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
参考リンク:ブルボン
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.