大気や水がわずかに存在することで知られ、移住計画についての話題が絶えない「火星」。人類が最も簡単に到達できる惑星とされているものの、地球に最接近した時でも約5500万kmあると言われているだけに、未だ足を踏み入れていないのが現状だ。
ただ、無人探査機「キュリオシティ」はすでに火星で調査活動中。この度、NASA(アメリ力航空宇宙局)が火星の様子を撮影したパノラマ写真を新たに公開した。そこには、まるで地球のような景色が鮮明に写っており、世界中から注目を浴びている。
・“地球上のどこか” と言われても違和感のない風景
NASAのホームページによると、2017年10月25日にパノラマ写真は撮影された。「キュリオシティ」が2012年に着陸した地点から18キロ先、標高327メートル上の場所だという。なお、色調は地球の見え方に合わせて調整済とのことだ。
火星の景色の全貌は、動画「Curiosity at Martian Scenic Overlook」で見ることができる。再生すると……え、これが火星!? 茶色い大地と白みがかった山脈が映し出されるのだが、色調が調整されているとはいえ “地球上のどこか” と言われても違和感のない景色が見て取れる。
・山脈は巨大なクレーターの外側
さらに注目すべきは、なんと画面奥に見える山脈が巨大なクレーターの外側という点だ。その他、動画では「キュリオシティ」が通った道のり等も地図を交えてわかりやすく解説されているぞ。
なお、NASAは過去に360度ビューで見られる画像をネット上にアップしているが、今回のような複数の画像を組み合わせたパノラマ写真を公開するのは初めてだという。ぜひ、人類がまだ足を踏み入れていない火星の景色をご自身の目でご確認あれ。
参照元:YouTube、NASA(英語)
執筆:K.ナガハシ
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