【心の声】食堂のハムエッグ定食は、なぜあんなに美味いのだろうか?

秋も深まり行くある日のこと、私(佐藤)は取材と称して外出したまま、あてもなく東京の下町をさまよっていた。この季節はまったく良くない。秋風の物悲しい冷たさを感じ始めると、センチメンタルな気分が心の奥底を支配してしまうのだ。きっとそんな柄じゃないと思われるかもしれないが、毎年この時期は心の底が抜けてしまったかのように頼りなく、自分でもどうすることもできなくなる。

昼をすこし過ぎた時間だっただろうか。そう言えば、腹が減っていることに気付き、1軒の食堂に立ち寄った。見るとはなしにメニューを見ると、「ハムエッグ」の文字が目に留まった。食堂のハムエッグ、私はその存在に全幅の信頼を寄せている。ハムエッグは裏切らない。いつもいつでも元気をくれる。

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