野良猫たちが部屋に入ってくるようになり、次第に私との距離も縮まってきた。今では猫じゃらしで仲良く遊ぶことが出来る程だ。
しかし、それでも触ろうとするとすぐに逃げてしまう。猫たちに触りたい……。私に足りないものは何なのか、真剣に考えた。考えている時にふと猫たちを見ると、とても美味そうに餌を食べている。なんとも言えない恍惚の表情である。
「猫の餌を食べてみたい……」そんな思いが脳裏をよぎった。そうだ! 猫の餌を食べる事で、猫たちの気持ちがわかり、彼らに近づく事ができるのではないか!
その気持ちを養うために、実際に猫たちが食べている物を自分でも食べ、また一歩でも彼らに近づけるよう、努力することにした。