【突撃】「なぜ日清カップヌードルのCMはいつの時代も面白いのか?」宣伝部の人にエライ人に聞いてみた

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記者:「なるほど。ちなみに宣伝部として、他社のCMを見たりはしますか?」

佐野課長:「見てます。やはり新しいものに触れていないといけないので、週に1回勉強会を開催しています

記者:「そうなんですね。特に最近は流れが早いですもんね。ちなみに、最近気になる他社さんのCMなどはありますか」

佐野課長:「auさんは面白いですね。内容はもちろん、手数の打ち方がすごいと思います」

記者:「なるほど。では佐野課長が携わったカップヌードルのCMの中で、思い入れが深いものはありますか?」

佐野課長:「そうですね、やはりMISIAさんなどの『替え歌編』や、ダチョウ倶楽部さんなどの『サムライ・フジヤマ・カップヌードル編』などは、完成前から誰かに見せたくてしょうがないほどワクワクしました。今回の『今だ! バカやろう! 編』もそうですね」

記者:「ふむふむ」

佐野課長:「ただ、失笑されるんですけどね」

記者:「失笑ですか?」

佐野課長:「またこんなくだらないもの作って……と。ただ、それが最高の褒め言葉だと思っています。安藤CEOにも完成品は見ていただくんですが、言葉がないほど失笑されたり『こんなん恥ずかしいわ』と言われると、心の中でガッツポーズしてますね」

記者:「いい褒め言葉ですね」

佐野課長:「だからといって、お褒めの言葉だけではなく、ユーザー様から『いかがなものか?』とご批判をいただくこともございます。それは非常に心苦しいんですが、100年ブランド(今年は45周年)を目指すには、新しいことにも挑戦しないといけないので……」

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記者:「わかります。何を始めるにもリスクや批判はありますが、現状維持さえしていればリスクがないというわけではないですもんね」

佐野課長:「そうですね。今回のCMも挑戦といえば挑戦ですが、日清らしさは示せたかと思います」

記者:「ちなみになんですが、日清はカップヌードル以外の “どん兵衛” や “UFO”、“ラ王” なども個性的なテレビCMですよね。それはやはり、“おもしろくなきゃCMじゃない” が息づいているのでしょうか?」

佐野課長:「かと思います。他のブランドがどんなことをしているのか、実はよくわからないんですが、負けないように切磋琢磨しているのは事実だと思います

記者:「同じ社内にライバルがいるのはいい環境ですね。ちょっと話は変わるんですが、カップヌードルのCMといえば『Hungry? 編』は外せないと思うんですが、社内ではどんな位置付けなのでしょうか?」

佐野課長:「アレはスゴイです。カンヌ受賞作ですし、カップヌードルのCM史上最も反響のあった作品ではないでしょうか」

記者:「という意味では指針になっている作品なのでしょうか?」

佐野課長:あれに追いつけ追い越せですね

記者:「先人がすごいと大変ですね」

佐野課長:「それ以外にも『NO BORDER編』など、目指すべき作品は多くあります。テレビCMは最終的にカップヌードルのファンになっていただくことを目標にしていますので、これからも面白いCMをお届けできるようにしたいですね」

記者:「なるほど、よくわかった気がします。本日は本当にありがとうございました!」

総括すると、日清カップヌードルのテレビCMが常におもしろいのは、「おもしろくなければCMじゃない」という信念のもと、くだらないことを真剣に突き詰めていること。さらには社内に切磋琢磨するライバルがいること、目標となる偉大なCMがあることなどが理由のようだ。

インタビュー中にもあったように、100年ブランドを目指しているというカップヌードル。これからもますます面白いテレビCMを展開してくれそうだ。

参考リンク:日清「カップヌードル」
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼現在公開中の、カップヌードル「OBAKA’s大学に春が来た! 篇」だ。