経済金融情報を伝える「ブルームバーグ」が報じたところによると、米ロサンゼルスで開催されている世界最大規模のコンピューターゲーム見本市『E3 2011』で、次世代『Wii』を発表した任天堂の株価が急落しているというのだ。8日午前の安値は約5年ぶりの低水準だという。

同社が発表した『Wii U』は、『Wii』の後継機で、コントローラーにタッチパネルが付いており、カメラも搭載している。コントローラーというよりも、iPadのようなタブレット型端末に近いデザインで、ゲームの領域を超えているように感じられる。

この発表は海外でも取り沙汰されており、同機の仕様についてさまざまな声が上がっている。どちらかと言えば、否定的な意見が多いようで、あるIT情報サイトでは「ニンテンドーの終わりの始まり」と酷評を浴びせているのだ。

同社は3月に『ニンテンドー3DS』を欧米で発売したのだが、こちらも不評を買っており、ここのところ評価を下げていた感が否めない。そこへ来て、次世代Wiiの発表が事前情報を上回るものでなかったため、投資家も今回の好材料としかねたようだ。ブルームバークは「事前の情報を超える新味に乏しいとの失望感から、売りが先行した」と分析している。

来年発売予定の『Wii U』なのだが、販売価格は未定。コストパフォーマンスに優れた『Wii』と比べると、高額になる可能性は否定できない。これが予想を上回る高額になった場合は、さらに評価を下げるかも知れない。果たして、いくらになるのだろうか? 今後の発表が気になるところだ。

参照元:Bloomberg.co.jp