インフレの影響か、福袋業界が例年以上に熱くなっているという噂を小耳に挟んだ。確かに、松屋も福袋には値上げをあまり感じなかったし、正直、今日び明らかにハズレな福袋ってほとんどないような気がする。世知辛さゆえに、救世主になりつつあるのかもしれない。

しかし、福袋の中でもファッション系の福袋って良し悪しが分かりにくい。服の価格自体が、ブランドの付加価値も大きいものだからなあ。門外漢には得かどうかいまいち分からないのである。というわけで、毎年そんな服袋を購入している記者11人にオススメの福袋とその理由を聞いてみた!

・P.K.サンジュン「ヴィレヴァンアウトレット

「開けるまで何が入っているかわからないのが福袋の醍醐味。そういう意味でヴィレヴァンアウトレットほど “福袋イズム” を継承している福袋は無い。

なので、Tシャツなどのファッションアイテムが入っているかも不明! 入っていてもサイズが合っているのか、ましてやお気に入りのデザインかなんてわかったもんじゃない。

それでも数多の確率を超えて生涯を共にするファッションアイテムと出会える可能性もちょっとはある。迷わず行けよ、行けばわかるさ。ありがとーーーー!」


・あひるねこ「ナノ・ユニバース(メンズ)

「オススメのファッション福袋と言われましても、私は毎年ナノ・ユニバースのメンズくらいしか買ってないノユニバース。逆にナノユニだけは4年連続で買ってるノユニバース。

柄モノだったりカジュアルすぎるアイテムは、場合によっては子供っぽく見えてしまうと思うノユニバース。その点、モノトーンでシンプルなデザインが多いナノユニ福袋は、ちょうどいい塩梅で着回しもしやすいノユニバ~~~~ス!」


・砂子間正貫「なにわ小町福袋

「ヒョウ柄発祥の聖地・なにわ小町の福袋。大阪のおばちゃんらしいド派手でお洒カワなアイテムが一発で揃うから、新年の景気づけに購入してみてはどうだろうか。1万円以上の購入で “オバチャーン飴” ももらえるぞ!」


・GO羽鳥「楽天市場『キャバクラ福袋』

「福袋、それすなわち“新しい自分の発見”でもあると思う。あえて自らの趣味嗜好を捨てさり、店側が提示するコーデに袖を通す。つまりは擬似的な “店員さんのオススメください” なのである。

その点、楽天市場の『キャバクラ福袋』は新たな自分を見つけるにはもっていこいの商品だ。なにせ2024年はキャバドレス3着入りで3278円ポッキリ。こんなに安く自分探しができるなら安いものだ

──カット! すみません、ちょっと1回カメラチェック入りまーす! ハイ、サーセン!

普通に注目の服袋を聞くはずが、サイトの特性ゆえかネタ枠が紛れ混んでしまったようだ。このテンションで毎年リピるってどういうことやねん。さて置き、アイドリングは十分だ。あったまってきたようなので本番にいってみよう。以下から服袋ガチ勢の声になります。



・古沢崇道「アルファ・インダストリーズ福袋

「本格ミリタリーファッションを手軽に楽しむなら、アルファ・インダストリーズの福袋がおすすめ。毎回ガチで使える防寒着が入っているから超お得だぞ! 今年もネット予約販売は秒で完売したため、来年の店舗初売りでは絶対にゲットしたい!!」


・K.Masami「gelato pique ジェラートピケ

「普段から推しているブランドが特にある訳ではない記者にとって、アパレル系の福袋は難しく、あまり手を出していない。それでも気軽に買えて着用できるデザインTシャツストアグラニフのものは重宝していたが、残念なことに2022年を最後に販売をやめてしまったようだ。

となるとご紹介できるのは、編集長のGO羽鳥氏が記者の代わりに必死で入手してくれている「gelato piqueジェラピケ」だろう。争奪戦が激しいだけあり、中身は間違いない。定価で買うと良いお値段の、あの、大人気ふわもこルームウェアが幾分か安く手に入るのだ。それだけで、頑張って手に入れる価値は大いにあるというもの。

ジェラピケルームウェアはヘビーユーズすると、細心の注意を払わなければ1〜2年で伸びてしまうので、毎年福袋で購入して買い替えるというのがベストな気がしているぞ」



・原田たかし「しまむら福袋

「とにかく数が多く、全身コーディネートだって簡単にできてしまう。それでいながら普通に使えるものが多く入っている。新年の運試しにおすすめ!」


・高木はるか「any SiS(エニィスィス)

「服の福袋で重視したいのは、日常生活で着まわせるポテンシャルを持っているか?という1点。その点any SiSはデザインも質もよい“キレイめお姉さん”系の服が手に入って大満足。過去を振り返ってみても、過去に買った福袋の中で一番よく着る服となっている。

しかも昨年はトップスのみ5点入りという、着回し最強の神がかったセットを販売して驚かされた。この柔軟な発想を今年も忘れずにいてほしいが、どうなっているかな……!?」


・まろ「好日山荘

「公式で福袋販売のないアウトドアメーカーの福袋を取り扱っているので、ある種の抜け穴みたいな福袋だと思っている。

入っている点数が少なめの分、服のカラーがめちゃくちゃ大事。着やすい色が入っていると嬉しいが、こればかりは運次第。残念ながら今年は買い逃したので、来年はゲットできるよう頑張りたい!」



・亀沢郁奈「SLY(スライ)

「毎年言っていることだが、福袋に“明日からベビロテ確定の服”が入っている可能性なんてほぼ無いに等しい。だって……福袋ですよ?

普段絶対に買わない服が入っていることこそが、福袋ファッションの醍醐味なのである。そういった観点において他の追随を許さないのがSLYの福袋だ。一度購入してみれば、悟りの境地に一歩近づくことは間違いないだろう」


・御花畑マリコ「スナイデルホーム

「かわいいのに、天下のジェラピケほど競争率は高くないけど確実に満足できるルームウェア福袋。2024年からパジャマ+カーディガンになって、さらに着やすさアップ。ていうか、パジャマなのになぜか異常にスタイルよく見える。計算されたデザインなんでしょうね。さすがモテ服スナイデルのルームウェアだ」

──以上、ネタ枠も有益なものもあったけど、いかがだっただろうか。とりあえず私的には、「服袋って色んな楽しみ方があるなあ」と思いました。

使えることだけが良さではない。自分探しや悟りの境地に近づくこともできる。というわけで、色々購入しているからこそのロケットニュース24記者たち11人のオススメ服袋でした。くしくも本日11月29日は「いい服の日」なので、これからのシーズンの参考にして欲しいノユニバース。

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.