いろんなタイプの料理が揃う冷凍食品。今の時代、技術の進歩からどれを食べても失敗することは少ないと言っても過言じゃない。

安いのにウマいのが当たり前。そんな冷食であるが、ちょっと気になる商品を見つけたので買ってみた。ずばり、天丼(税抜299円)がそうである。

・冷凍天丼の詳細

今回購入した冷凍食品の天丼を製造しているのは、徳島県にある株式会社ヨシダ。HPを見たところ、冷食や宅配などを手がける老舗のようだ。

作り方は電子レンジのみ対応。袋に切れ込みを入れて加熱するだけ(500Wで4分、600Wで3分20秒)でOKだ。

温めて取り出すと天丼のタレのいい匂いが広がる。天ぷらはエビ、さつまいも、かぼちゃ、いんげんの4種類が入っていた。内容量が210gとあって全体的に量は多くないが、なんと言っても注目はその味だろう。

・食べてみた

はたして299円という値段でどこまで勝負できているのか。最近の技術だと天丼だって上手に冷凍できたりするのかな?

とか期待するも、やはり難しいのか実物はシナシナ寄り。しかし、そんなことがどうでもよくなるポイントもあった。

そう、エビだ。ズシリとしたこのサイズが入っているだけで勝ちみたいなもんだろう。


……とか思ってたら、おいおい!


中ちっちゃ……!!!!


食べたら衣メインのエビがこんにちは。でも分かる……分かるぞ……見栄え的にもエビは大きくないとダメだし……! 予算の関係もあるだろうし……!!

──てな感じで浮き沈みがあったものの、トータルで見るとタレが控えめなのが好印象。もしこれでタレに頼っていたら全体的にベチャベチャしそうで、そのあたりの配分はよかった。

冷凍だから仕方ない部分もあるが、米も含めて全体的にしっとり。天丼感こそ味わえるものの、やはり揚げたてのお店と比べるとだいぶ差があるというのが素直な感想だ。

ただ、これを食べたことで得た気づきもあった。冷凍天丼を売っていることにそもそも価値がある。

・どこにもない天丼

なぜなら、天丼がどこにも置いてなかったのだ。

299円の天丼を食べるにあたり、どこか他のものと比較しようとしたのだが、コンビニ、スーパー、キッチンオリジン……いろいろ探し回るも天丼を置いていたところはなんとゼロ!

身近なメニューに思いがちな天丼で、いざ探してみるとここまで見つからないとは思ってなかった。もし天丼を食べたくなった場合、スーパーとかコンビニに行っても必ず食べられる保証はどこにもないのである。

まぁ結果的にてんやの天丼(560円)と比べたら比べたでオーバーキルになってしまったが、あえての天丼で冷凍食品にチャレンジしたことに価値があるように感じた。しかも299円で。

ニュータイプの商品がどんどん出てくる冷凍食品業界。きっといつの日か美味しい天丼が安く食べられるときだって来るだろう。首を長くして待ちたい。

参考リンク:株式会社ヨシダ
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.

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