長年バンドマンを続けている私(中澤)。ツアーでバンでの移動をする際、高速道路のSA(サービスエリア)が大好きだった。車内がすし詰めなだけに、一瞬の解放感が凄まじいのである。なんなら行く時のSAが1番楽しいくらいだ。海老名SAとか良い思い出しかない。
そんな海老名SAに、先日佐藤英典記者が歩いて行っていた。へぇ~! SAって歩いて行けるんだ。私も行ってみたくなったので、NEXCO東日本最大級の蓮田(はすだ)サービスエリアに歩いて行くことにしたぞ。
・意外と近い
東北自動車道にある蓮田サービスエリア。最寄り駅はJR東日本東北本線の蓮田駅だ。東京から行くと、さいたま新都心も大宮も越えた先なのでド埼玉である。しかし、実は湘南新宿ラインで渋谷から7駅50分ほど。蓮田サービスエリアは東口を出てずっと進んだ地点にある。
駅前はロータリーがちゃんと整備されていて綺麗な感じ。ゴミゴミしておらず空の広さに心が浄化されるかのようだ。
ふとした路地を覗くと、最奥に山が見えた。渋谷から7駅とは思えない。
駅前通りから国道に入ると、さらに空が広くなる。遠くに浮かぶ雲が膨らむ前の入道雲みたいで夏を呼んでいるようだ。風が気持ちいい。
・蓮田サービスエリアのファンサ
この道を行けばどうなるものか。どこに繋がってるのかなあと考えてしまうくらいには真っすぐに伸びる道。そんな国道を15分くらい歩いていると、大きい陸橋があった。
まるで空に続く道みたいに上がっていく陸橋。その陸橋の中腹にさいたま市の看板がある。空の中で市を歩いて跨ぐのはなかなかのトリップ感だ。そこでふと下を見てみたところ……
東北自動車道が走っていた。ってことは、脇にあるトラックがいっぱい停まってるアレが、蓮田サービスエリアの上りにあるという商業施設「Pasar蓮田」か。とりあえず……
記念撮影してみた。
SA全体と2ショットとかなかなか撮れるものじゃない。そういう意味でこの陸橋はPasar蓮田とのチェキ会には絶好のスポットであると言えよう。歩いて来なければ分からなかった。
・駅から徒歩で30分くらい
そんな陸橋を降りると、広大な田んぼが広がっている。遠くに豆粒みたいに並ぶ家と吹き抜ける風に平野を感じた。
その道を進むと、SAを挟んで高速道路と逆側を走っており、一般道からPasar蓮田に入れるようになっていた。一般道側の駐車場にも結構車が停まっている。
さらに、駐輪場もあった。チャリでも来れてしまう。ちなみに、徒歩だと駅からここまで約30分であった。
・地元オーラ
いつも高速道路側からしか見たことがなかっただけに、若干こじんまりしたその入口には裏口のような雰囲気を感じる。高速SAの知らなかった側面にワクワクが止まらない。
入ってみたところ、そこにはスーパーマーケットが広がっていた。高速道路側から見ると、スーパー『魚の北辰』の奥に出入口がある形。そもそも、高速を走っていて生鮮食品を買うことはあまりないため、高速道路利用者は見落としがちな位置に出入口があると言えるだろう。
しかしながら、魚の北辰はかなり盛況だったことから、地元民が普通に買い出しに来る場所になっていることが感じられる。歩いて来なければこの違いは感じ取れなかったかもしれない。
・高速側の顔
もちろん、一見さん向けのグルメもかなり充実している。フードコートは、『せたが屋』『伝説のすた丼屋』など東京で知られるチェーンもあるし、地元蓮田の名店プロデュースの定食丼屋『ひのでや食堂』などもあって、なんせガッツリ食べることができる店が揃っている印象。
さらには、オシャレなおにぎり売ってる『おこわ米八』や、羽根付きたい焼きの『たいやき神田達磨』など、スイーツ軽食にも事欠かない。ゆえに、高速利用者と思しき行列もそこかしこにできていて、高速SAとしても賑わっていた。
しかし、何より意外だったのは、歩いて来ていても高速道路でSAに寄った時の解放感を感じたこと。シンプルに広いのが良かったのかもしれない。さすがNEXCO東日本最大級のSA。わあ! こんなのもある!! と食べ歩きしていたところ……
2時間が経過していた。
・徒歩で来る良さ
高速のSAなんて海老名ですら20分くらいしか滞在したことがなかったが、今回はここが目的地のため隅々まで満喫することができた。こういう部分も歩いて来るだいご味と言えるだろう。いつもと違う側面がいっぱい見れた。というわけで、最後に現地で撮った画像を掲載して記事を終わりたい。せーのッ!
\徒歩で来た。/
・今回紹介した店舗の情報
名称 Pasar蓮田
住所 埼玉県蓮田市川島370
時間 24時間
参考リンク:Pasar蓮田
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.