先日何気なく、ドトールの親戚分である「エクセルシオールカフェ」に入った。
私はコーヒーよりも紅茶派であり、スタバよりもドトール派である。
ふとレジ前の焼き菓子コーナーを見ると、なんとスコーンが新発売されているではないか! 紅茶派の人間はスコーンに目がない。
さっそくミルクティーと一緒にスコーンを購入したのだが、このスコーン、思ってたんと違いすぎたのである……!
ドトールよりちょっとだけおしゃれなメニューとか軽食メニューが充実しているエクセルシオールカフェ。なんとなく、進学や就職で都会に出たドトールの親戚みたいだなって思う。
レジ前に置いてある焼き菓子類もドトールよりちょっとおしゃれで、フロランタンとかパウンドケーキが置いてある。
そこへ来て、ありそうでなかった「スコーン」の投入ときた。スタッフからも激推しされている!
わかっていらっしゃるではないか、と思ってスコーンを探すのだが……。どう見てもスコーンっぽいものが見つからないのである。
スコーンといえば、だいたい円柱形で真ん中が腹割れしているものか、スタバのチョコチップスコーンみたいな三角形になっているもの。
ところがスコーンのPOPが貼ってある場所に置いてあるのは大きなクッキーらしきものなのだ。
店員さんの置き間違いかな、それとも人気で売り切れたのかな……。
・スコーンはいずこ…
おかしいな……と思って、クッキー的なものの裏面を見ると……
このクッキーみたいなのがスコーンだった!!!!!!
たしかによ〜く見ると、クッキー生地ではなくてスコーンぽくなっているが……。
おいおいおいおい、こんな平べったいスコーンあたしゃ初めて見たよ!
携帯電話でもなんでも、独自進化を遂げてガラパゴス化する日本だが、まさかスコーンまで独自進化を遂げるとは……。
・何はともあれ食べてみる
エクセルシオールカフェのスコーンは「アールグレイ&オレンジ」、「クランベリー&ホワイトチョコ」の2種類で各320円。
どっちもなかなか凝った風味にしてあって、美味しそうである。しかしこんなに平べったいスコーンは初めてである。
割ってみると、たしかに断面はスコーン。
実際に食べてみると……ほろほろした食感はたしかにスコーンなんだけど、思った以上に甘さが強い。
かなりスイーツ寄りのスコーンといった感じか。
形状も味も、なんとなくクッキーとスコーンの子どもみたいな感じというか。
私は甘党なのだが、いっしょに注文したミルクティーに砂糖を入れたのをちょっと後悔してしまった。
エクセルシオールカフェはコーヒーメニューのほうが多いから、苦みのあるコーヒーと合わせたときのバランスを考えて甘さを強くしてあるのかもしれない。
個人的にはもう少し甘さ控えめだったら、持ち運んで食べられるスコーンとしてリピートしてたかも。
・イギリス人は何と言うか
ちなみに、アフタヌーンティーの本場であるイギリスは紅茶文化の伝統を大事にしていて、フレーバーティーやアイスティーですら邪道だと思っている……というのはよく聞く話。
ミルクティーは紅茶とミルクどちらを先に入れるか、スコーンにはクロテッドクリームとジャムのどっちを先に載せるかでも派閥があるそうな。
先日も「紅茶に少量の塩を入れると美味しくなる」というアメリカの研究発表が、外交問題に発展するのではないかと恐れられたほどである。
はたして、紅茶ガチ勢のイギリス人にこの平べったいスコーンはどう受け止められるのか……。怖いもの見たさで聞いてみたい気がする。
案外、持ち運びに便利な「モバイルスコーン」だね、なんて好意的に受け止められる可能性もあるのだろうか……?
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.