相変わらず迷惑LINEを仕掛けてくる輩が後を立たない。私の場合はインスタのDM → LINEへと誘導してくるタイプが多く、このところ猛威を振るっている『国際ロマンス詐欺師』たちからのアプローチも実に多い。

彼、彼女らの特徴としては、ジワリジワリとロングスパンで親交を深め、ちょっとした恋愛関係(ロマンス状態)になったところで金を騙し取ってくるのであるが、「おじさん構文」で返事してもロマンス状態になるのだろうか?

今から4年ほど前にも佐藤が “おじ構” を使って迷惑LINEと戦っていたが、今回は私の調査用Instagramアカウントに突然DMしてきた「ひびき」なる女性を相手に、おじ構を使って愛を深めていきたい。

まず、国際ロマンス詐欺師の特徴としては、「最初から金の話(投資や副業やアルバイトの話)をしてこない」ことが挙げられる。上記DMのように、純粋に “出会い” を求めているフリをして近づいてくるので要注意。

また、近年の国際ロマンス詐欺師は少し雑(ざつ)になりつつある傾向にあり、“数打ちゃ当たる” 的な方向性にシフトしていると私は感じる。たとえば上記DMに書いてあるLINEへのURLを押してみると、「ひびき」ではなく──

リンダ(Linda)やん……みたいな。もう、名前の統一性とかどうでも良い感じで、とりあえずLINEへ誘導すればOKみたいな質の悪い国際ロマンス詐欺が横行しているのである。

真面目な注意喚起はそのくらいにして……


まず、初手は普通に挨拶。時間こそ少し空いたが、リンダちゃんも丁寧にレスしてきたので、


おじさん文章ジェネレーター』なるサービスを使って、おじさん構文を作ってもらった。今年44歳になるおじさんの私から見ても吐き気がするほどのおじ構であり、こんなレス来たら即退室レベルであるが……


とりあえず「ありがとう」と受け止めたリンダちゃん。さらに、こちらの「今から寝ようと思ってた」に呼応する親切なレス「午前中ずっと寝ていますか」を投げてきたので、あらためて “おじジェネ” を使ってレスしてみたところ……


ハハハ」ときたが、絶対にリンダは笑っていない。むしろ青ざめているのが、なぜか画面越しに伝わってくる。なんとかしてロマンスな雰囲気に立て直そうとするリンダ。だが、容赦なくおじ構で打ち返してみると……


この会話を最後に、リンダは二度と返事してこなかったという──。注目すべきは既読すら付いていないこと。全文を見るまでもなく「通知」の短文だけで心を折る破壊力を、おじさん構文は秘めていたのであった。



だが、これはもしかしたらラッキーパンチ、すなわちまぐれかもしれない。単純にリンダの弱点がおじ構だった(←誰だって嫌だろ)……という可能性も捨てきれない。


そこで!


リンダと同じく国際ロマンス詐欺狙いのリサ(lisa)と、普通に迷惑メール評論家・GO羽鳥として相手の探り合いを楽しんでいたLINEがあったので、“突如として豹変し、おじさん構文でレスしたらどうなるのか” を試してみたところ──


これまた、このレスを最後に、既読すらつかないまま二度と返事が来ることはなかったのであった──。強い。強すぎる。震えるほど最強だ。

なお、このリサ戦に関しては、「おじ構1発」で相手の心を折ったといっても過言ではなく、あらためておじさん構文の強さ……いや、危険さを再確認した次第である。


いま、世界中の国際ロマンス詐欺師たちが日本人を狙っている。しかしながら、日本には一撃必殺の最強の武器「おじさん構文」がある。日本を守るためのサイバー部隊として、おじ構マスターなおじさんたちをインターネットの最前線に配置したら、案外すんなり国防できるかもしれない。


【完】


参考リンク:おじさん文章ジェネレーター、アプリ『おじさん文章ジェネレーター』(iOS)(Android
執筆:迷惑メール評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24.
screenshot:おじさん文章ジェネレーター

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