外部からエネルギーを受け取ることなく永続的に運動を続ける機械、または装置のことを「永久機関」と呼ぶ。そんな “永久に動き続ける装置” をAmazonで購入した。インテリアにもなるユニークなデザインで、ズバリどのような動きをするのかというと……

すべり台のような装置にボールを置くと、スーッと転がり落ちてそのままフワッと高くジャンプしてスタート位置に戻り、またスーッと転がり落ちてフワッとジャンプして……といった具合に、邪魔が入らなければ永遠に「スーッ」と「フワッ」を繰り返すらしいのだ。

・Amazonで買った永久機関

商品名は「物理学振り子 永久機関 おもちゃ 振り子ボール 衝撃玉 金属製 ステンレス ニュートン ストレス減らす インテリア 卓上型 物理学 知育 工芸品【上から転がり落ちてまた上に戻る】(2155円)」。最後の一文「上から転がり落ちてまた上に戻る」がすべてである。

どんな仕組みか分からないが、1回でも “上に戻ったら” 感動するに違いない。ボールがフワッと戻ってきたら嬉しいに決まっている。商品説明に「家に優雅さを加える」と記載されていたので、気に入ったら玄関に飾る予定だ。


ちなみに外箱には商品名も何も書いてなかった。シンプルなダンボール箱から出てきたのは……


…………


ガラクタのようなパーツだった。説明書等はなし。どうやら永久機関は自分で組み立てるらしい。しかしどう見ても新品ではなさそう。傷だらけの台座、錆だらけのボール……どこかの遺跡からパクってきたと言われても納得できるビジュアルである。


・写真を参考に組み立てる

商品写真を参考に組み立てていく。てか、テキトーに組み立ててもちゃんと動くのだろうか。ナットの数が異常に多いのが気になる。だんだん不安になってきた。そう、今はただのガラクタなのだ……ボロクソに言われても仕方ないだろう。

やはりナットが死ぬほど余ってしまったが、なんとか商品写真っぽい装置が完成した。余ったナットは予備なのだろうか。とにかく上から転がり落ちて上にジャンプして戻るのをこの目で見たい。


・転がしてみた

それでは実際にボールを転がしてみる。話と関係ないが、あらためてボールを見ると「腐ったドラゴンボール」のようだ。

では流れをもう1度……腐ったドラゴンボールを穴に落としたら、スーッと転がり落ちて、すべり台の先で高くジャンプをして戻ってくる。ひたすらその運動を繰り返す……はず。


果たして……


シャーッと転がり落ちてェェエエエエ!


…………



…………


止まったァァアアアア!


いやそんなはずはない。もう1個イケエエエエエエエ!

…………


…………


シャーッッ!


……ただのガラクタだった。その後も台座を調整してトライし続けたが、ボールは1度たりともジャンプせず。3〜4回に1回はレールを無視して勢いよく落下。床に落ちたドラゴンボールは、拾ってそのままゴミ箱に捨てた。

最後にカスタマーレビューを紹介しておくと、総合評価は堂々の1(最低)で、100%のユーザーが「星1つ」と評価。クチコミには「ガラクタ」「ゴミクソ」「今年の買ってはいけない1位」と書いてあって……その通りの商品だった。買わない方がいい。現場からは以上です!


参考リンク:Amazon「物理学振り子 永久機関 おもちゃ 振り子ボール 衝撃玉 金属製 ステンレス ニュートン ストレス減らす インテリア 卓上型 物理学 知育 工芸品」
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.


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