優雅にアフタヌーンティーを楽しむ「ヌン活」が近ごろ人気である。かわいらしいスイーツや軽食をつまみながら、ゆっくりお茶する時間は至福。

たまの贅沢……とはいえ、ホテルのアフタヌーンティーはなかなかお高い! しかも人気のものは何週間も前から予約必須であることも多く、フラッとヌン活するのはなかなか大変なのだ。

そんなあるとき、偶然見つけたのが「珈琲茶館 集」のアフタヌーンティー。オーソドックスながら、なかなか充実した内容だったので注文してみたら……コスパも雰囲気も良かったのでオススメしたい


・都内の喫茶チェーン「珈琲茶館 集」

「珈琲茶館 集」は都内を中心に約15店舗をかまえる喫茶チェーン。見かけたことはあっても入ったことはない……という人も多いかもしれない。

「集」はチェーンでありながら、老舗の喫茶店のような雰囲気で、「カフェより古き良き喫茶店が好き」って人にはオススメの店である。(椿屋珈琲とか珈琲館が好きな人はハマると思う)

「集」の特筆すべき点は、ドリンクも食事メニューも本格的でこだわっているところ。コーヒーは1杯ずつサイフォン式でいれてくれるし、豆の種類や、アレンジコーヒーの種類もたくさんある。

フードもドリンクも手が込んでいるぶん、価格帯はスタバやコメダ珈琲店よりもややお高め、という感じ。


・集の「アフタヌーンティー・クラシカル」

集の「アフタヌーンティー・クラシカル」の価格は3800円(税抜)。予約などは不要なので思い立ったらすぐにヌン活できる。

セットになるのは


・スコーン(クロテッドクリーム&ジャム付き)
・サンドウィッチ
・ケーキ(2種選択)
・飲み物(2杯まで)

という感じ。

これだけ見ると、ホテルのアフタヌーンティーよりも安いけど、チェーン店のメニューとしては高め……と感じる人も多いと思う。実際、私もそうだったのだが……。実際に注文してみてその量の多さにびっくりした。


・全部が単品サイズで来る!

「集」のアフタヌーンティーは注文時にケーキ2品と飲み物2杯、スコーンにつけるジャムを選べる。

ふつう、アフタヌーンティーについてくるケーキといえば、ひとくち大のミニサイズ。ところが「集」は通常メニューのケーキから2種類選べるのである。しかも、季節限定のケーキからも選択可能。実は「集」のケーキは専属のパティシエが作ったもので、ケーキショップに売ってあるもののように手が込んでいるため、一品800円もする。

私が選んだのは名物だという「東京コーヒーロール」と、限定の「ペーシュヴェルヴェーヌ」という桃のムースとハーブを使ったタルト。コーヒーロールは、しっかり苦味の効いたコーヒーゼリーと甘いクリーム、ふわふわのケーキ生地のコントラストが美味しかった! 「ペーシュヴェルヴェーヌ」は見た目も愛らしくて、桃の果実がたっぷり使われていてさわやかな味わい。

セットについてくるスコーンも単品注文(800円)と同じサイズ。

しかも生クリームやバターではなく、本場のようにクロテッドクリームがついてくるし、スコーンも温められていてアツアツ。

さらにティーセットの下段はキュウリ&卵、BLTのサンドウィッチが合計12個! 

ひとくちサイズとはいえ、12個もサンドウィッチがついてくるアフタヌーンティーなんて初めてだ。ちなみに、からしマヨネーズが使われていたり、味付けにもちょっとした工夫がしてあって美味しかった。

写真からは伝わりづらいかもしれないが、とにかく量が多い。アフタヌーンティーって、普通は小さいサンドウィッチやスイーツをつまむ感じで「ちょっと物足りないかな」と思うことも多い。ところが、この日は朝から何も食べてなかったのに、はちきれそうなほどお腹いっぱいになってしまった!


・飲み物も本格的

飲み物2杯もすごい。私は1杯目に紅茶、2杯目はコーヒーを注文したのだが……。まず、紅茶はポットサービスで、ティーコージー(紅茶が冷めないようにポットにかける布)がついてくる。カップも人によって違うものを出すみたいでデザインが素敵!

コーヒーは豆の種類が3種類から選べて、1杯ずつサイフォン式でドリップ。店員さんが席までやって来て、目の前でカップに注いでくれる。なんだかホテルのラウンジみたいなおもてなし。

単品注文だとケーキは800円以上、飲み物も1杯900円くらいするので、全て現品が出たことを考えると飲み物とケーキ、スコーンだけでトータルで4500円ほどになる。さらに大量のサンドウィッチがついてくると考えると、3800円はすごいコスパの良さということになる。


・インテリアも良い…

今回私が利用した「プレミアム新宿店」は店内のインテリアもクラシカルで落ち着いている。「プレミアム」と店名につくだけあって、他の店舗とは少し違うのかもしれない。

ベロア張りのチェアに……

壁に飾られた絵画や調度品、

あたたかいエミール・ガレのランプ照明、

コーヒーの木を描いたというステンドグラス

静かに流れるクラシック……。チェーン店とは思えないほど優雅に過ごせるのだ。

席でノートパソコンを広げて仕事するよりも、本を持ってきてじっくり読書したい……という感じ。

クラシカルな雰囲気が好きな人、正統派のアフタヌーンティーを楽しみたい人、そしてしっかりお腹も満たしたい人にはオススメ! 通常のアフタヌーンティーに比べるとかなり量が多いので、お腹を空かせていかれますよう。

※店舗によって価格が異なる可能性があります


参考リンク:集グループ
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.