この時期になると毎年思うことだが、今年は例年より自信を持って言える……暑さやべぇぇぇえええ! とんでもNEEEEEEE!! 命の危険を感じる暑さってお天道様は何を考えとるんや! え、ここ日本だよね? サハラ砂漠じゃねーんだよ!!

……と、一通りわめき散らかしたところで、短期集中連載「コンビニの冷やし麺全部食う」の第2回『ファミリーマート編』をお届けしたい。とろけるような暑さでも……いや、とろけるような暑さだからこそ「冷やし麺」がウマいぞ!

・冷やし麺が主食

温かい麺も好きだけど、冷たい麺はその100倍好き。私、P.K.サンジュンは生粋の “冷し麺派” である。毎年夏はそうめん、冷やし中華、日本そば……などなど、冷たい麺が主食であり、コンビニで冷やし麺を購入する機会もそれなりに多い。

さて、この企画「コンビニの冷やし麺全部食う」は店頭に並んでいる全ての冷やし麺を購入し、片っ端から食べ比べるというもの。よく食べる商品もあれば滅多に買わない商品もあるが、それら全ての冷やし麺をフラットに食べ比べたことをご報告しておく。 

で、今回ファミマで購入した冷やし麵は全部で9種類。正直なところ、弁当類はセブンで購入する機会が多いものの、意外や意外。ファミマの冷やし麺は想像よりも遥かにハイレベルであった。


・冷し中華 炙り焼チャーシューのせ(530円)

残念ながら「炙り焼チャーシュー」の存在感がそこまで無かったものの、全体としてはよくまとまった冷し中華。「〇〇が特徴的!」というポイントがこれと言って見当たらない “正統派” といえるだろう。

食感要員の「きゅうり」「もやし」「きくらげ」の量がもう少しあると嬉しいところであるが、それでもワンコインちょいでこのクオリティなら文句を言うほどでもない。スタンダードかつ洗練された一食だ。


・5種具材のごまだれ冷し中華(530円)

商品名の通り、口に入れた瞬間から食べ終わるまで、ひたすらごまの風味に支配される。ごまだれそのものはインパクトがあり美味しいが、終盤に差し掛かるとやや単調な感じも。そういう意味ではノーマルの冷やし中華の方が飽きは来ない。でもウマい。


・ごまの風味と花椒の香り! 冷し担担麺(550円)

花椒の香りが鮮やかで、一口目から「ウマッ!」となるくらいはウマい。おそらく山椒の風味を求めて購入する人がほとんどだろうから、そういう意味で満足度は100%に近いハズだ。いかにも男どもが好きそうな味。一気にイケる。


・盛岡風冷麺(520円)

店で食べる盛岡冷麺とは違うものの、これはこれでウマい。ほど良い酸味のスープもさることながら、勝手にのどの奥に吸い込まれていくトゥルトゥルとなめらなか麺は、まさに “夏本番の冷やし麺” といったところだ。

個人的には「冷麺にねぎを入れないとは……愚か者め」と思わなくもなかったが、それでも総合的にはかなり良き! 夏バテで「冷やし中華ですらキツイ……」というときも、この盛岡風冷麺ならイケる……と思う。


・冷しとろろそば(460円)

コンビニの冷しとろろそばにハズレなし」という格言通り、ファミマの冷しとろろそばも安定感は抜群だ。むしろ「そば・めんつゆ・とろろ・海苔・わさび」を組み合わせたら絶対にマズくはならないのかもしれない。それくらい黄金の5人衆。


・大盛り冷し塩肉汁 ぶっかけうどん(498円)

ゆでうどんの致命的な弱点である “コシの無さ” を、かなり太めのうどんでカバーしている。麺はワシワシと食べ応えがあり、またスープも塩味とは言いつつ荒々しくワイルドな味わいだ。

具は肉もそれなりにボリューミーで、生姜の風味が強め。やはり総合的にも「ガツンと食べたい人向けのワイルドなうどん」といった印象なので、スタンダードなうどんを食べたい人向きではないかもしれない。


・冷し梅おろしきしめん(430円)

ズパズパとした食感が楽しいきしめん。冷やし麺であるだけではなく「大根おろし」と「梅」を加え、全てのパラメーターを “さっぱり” に全振りしている。この清々しいまでの潔さ……嫌いじゃない(でも梅が苦手なの、ごめんなさい!)。


・冷しぶっかけ手延素麺(430円)

そうめんは「揖保乃糸」を使用しているためか “いつもの感” がすごい。……が、それがイイ! 華やかさには欠けるものの「とりあえずの一食」としては安心感があり、絶対に外さないヤツである。家でも全然作れる味ではあるが、逆にそこが良かった。


・冷しつけ麺 魚介豚骨醤油(550円)

なかなかの衝撃作。特筆すべきはスープの完成度で「つけ麺が好きな人ってこういう味がお好きなんですよね?」といった感じのツボを押さえまくった味わいである。はい、つけ麺が好きな人はこういう味が好きなんです。

ガツンと濃厚な魚介豚骨の旨味と、魚粉の香り。さらにぶっとい麺も食べ応え十分で「つけ麺としてかなり完成されている」と感じた次第だ。中には「店で1000円出すよりこっちの方がいい」という方もいらっしゃることだろう。ズバリ、ウマい。


結論を申し上げると、今回食べたファミマの冷やし麺9種類のうち「イマイチかな?」と感じたものは1つもなかった。どれもそれぞれ特徴があり「普段全然買わないけどファミマの冷やし麺ええやん!」と感じた次第だ。

中でも個人的なオススメは「冷しつけ麺 魚介豚骨醤油」「盛岡風冷麺」「冷しぶっかけ手延素麺」の3種類。特に手延素麺は「迷うのが面倒くさくなったらこれでいいや」的に使えそうな安心感があった。家でも余裕で作れる味だけど、逆にそこがイイ。

というわけで、想像以上にハイレベルだったファミマの冷やし麺。次回以降はローソン・ミニストップ・セイコーマートのいずれかの冷やし麺を、全部食べてご報告する予定だ。というか、そろそろこの暑さ勘弁してください。

参考リンク:ファミリーマート公式サイト
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
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