ピンポイントで1つのネタにフォーカスし、1番ウマい回転寿司を探す『4大回転寿司ガチ食べ比べ』のコーナー。回数を重ねてわかったが、意外にも「〇〇が一等賞!」とスパッと決まるケースは稀である。そういう意味で『たまご編』もかなり難しかった。

生魚とは違って人の手が加わる『たまご』は、各社ともにそれなりの個性はあった……のだが、おそらく たまごに関しては「〇〇が最高!」とジャッジできる人は、この世に1人も存在しないハズだ。

・お子様でも安心

江戸前寿司の大定番ネタ、たまご。特に家族連れで賑わう回転寿司だと「魚が食べられない子供でも確実に食べられる」という点で、とてつもなく安心感があるネタといえるだろう。うちの場合は「たまご」「かっぱ巻き」「納豆」が娘の大定番です。

それはさておき、冒頭でもお伝えした通り「たまご」は人の手が加わるため店の個性が出やすく、いわば「職人の腕の見せどころ」であると、漫画『将太の寿司』にも書いてあった。回転寿司チェーン店といえど、各社のこだわりが炸裂しているに違いない。

・1日で食べ比べ

さて、調査方法はいつもと同じで1日(実際は3時間程度)で4つの店舗をハシゴした。なるべく短時間のうちに食べ比べをすることで、より正確なジャッジをするためである。なお、訪れた店は「かっぱ寿司」「くら寿司」「はま寿司」「スシロー」の順番だ。

経験上「美味しくないたまご」など食べたことが無いが、逆に「感動するほど美味しいたまご」に巡り合うことも滅多にない。果たして大手回転寿司の たまごはどんな仕上がりなのだろうか?


・かっぱ寿司の「玉子(110円)」

最初に食べたため「甘さは控えめ」と感じたが、結果的には4つの店で最も甘いたまごは かっぱ寿司であった。とはいえダシも効いており、これといったマイナスポイントは見つからない。多くの人が想像する “スタンダードなたまご” といった感じか。


・くら寿司の「たまご焼き(110円)」

甘さはかなり控えめで、ダシもそこまで主張していない。その分、口に入れた瞬間の “たまご感” はくら寿司が最も強かった。とはいえ、甘いには甘い味付けなのでお子様も安心して食べられる。風味も含めて、まさに “たまご!” という感じ。


・はま寿司の「旨だしたまご(110円)」

甘さはかっぱ寿司とくら寿司の中間くらい。商品名に “旨だし” とはあるが、ダシがビンビンに効いているたまごという印象は受けなかった。もちろんダシの風味も感じたものの「ここが圧倒的に違う」というレベルではない。普通に美味しい優しいたまご。


・スシローの「たまご(110円)」

4店舗の中で1番ダシの風味を感じたのは、スシローのたまごである。これはもしかしたら甘さよりもダシを重視する、関西圏の名残りなのかもしれない(スシローは大阪発祥)。ただし「他とは全然違う!」とも感じず “標準的なたまご” の範疇にある印象だ。


当初の予想通り、各社ともに たまごの個性はあった。……んが、どの店舗も一定水準を超えている一方で、他社を圧倒まではしていない。結論を申し上げると たまごに関しては「好きずきとしか言いようがない」というのが正直なところだ。

・完全に好きずき

甘いたまごが好きならかっぱ寿司が美味しく感じるだろうし、ダシ重視ならスシローがいいハズ。1つだけ言えることは「どの店のたまごも普通に美味しい」ということである。やはりお寿司屋さんで「美味しくないたまご」など存在しないようだ。

そういう意味で回転寿司のたまごは「鉄板メニュー」の最たるネタではないだろうか? サーモンやいかと同じく「回転寿司のたまごにハズレなし」と結論付けたい。

参考リンク:スシローはま寿司くら寿司かっぱ寿司
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.


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