別にどうしても欲しかったわけではないのだが、Amazonでオルゴールを買った。なぜ買ったのかというと、商品説明に「素晴らしいロマンチックな記念日の誕生日クリスマスのバレンタインギフト」と、美しい単語がズラリと並んでいるにも関わらず……
レビューに「音程がめちゃくちゃ」「不協和音」「聞いてて頭がおかしくなりそう」「汚い」などと書いてあったため、逆に気になってしまったのだ。総合評価は言うまでもなく1。注文から10日後、無事に中国から商品が届いたのでさっそく開封したい。
・Amazon最低のオルゴール
頭がおかしくなると言われているオルゴールの名前は「カルーセルオルゴール、メリーゴーラウンドミュージカルボックス、家の装飾のアクセントボックスの置物、彼女の女の子の家族のためのクリスマスの結婚式の誕生日プレゼント高品質(青い)」だ。価格は1990円。
とりあえず「彼女の女の子の家族のための」という部分が難しすぎて、結局「誰のため」なのか分からなかった。どうして評価の低い商品は名前に無理やり特徴を詰め込むのだろう。逆効果だと気づいてほしい。そんな「クリスマスの結婚式の誕生日プレゼント高品質」を……
袋から取り出すと
一応プチプチには包まれていたが……
レビューどおり「箱がぼろぼろ」だった。
なめんなよ。日本語が苦手なのは分かるが「クリスマスの結婚式の誕生日プレゼント高品質」と名乗るなら、絶対に箱がぼろぼろであってはならない。絶対にだ。
おそらく箱もテキトーなのだろう。パッケージ写真のオルゴールはピンクだったが実物はブルーだった。まともな人間はおらんのか。
心なしかメリーゴーランドの主役である馬も悲しげな表情をしている。なぜ回っているのか理解せずに回り続けているようだ。
もちろん説明書も入っていなかった。ゼンマイもスタートボタンも見当たらない。動かし方は自力で見つける必要がある。結局どうだったのかと言うと……
・地獄の底のようなメロディ
「屋根」が巻きネジになっていて、ネジを巻くとメリーゴーランドがくるくると回りながら曲を奏でる仕組みのようだ。
いわゆる一般的なオルゴールは、不思議と心が落ち着くような美しい音色を奏でるもの。果たして同商品からはどのようなメロディが生まれるのだろうか……
怖すぎた……商品説明には「カフェ、書店、結婚披露宴、ガールズルームにぴったり」と書いてあったが、今すぐ「悪夢の館」と書き換えるべきだろう。
ちなみに曲はラピュタの『君をのせて』。オルゴールでも人気の楽曲らしいが、部屋に響いたのは不思議と不安になるようなメロディ。ネジを巻いたら無表情の馬が「あの地平線 輝くのは」と歌い出す……普通に怖い。夜中に鳴ったら泣くレベル。
というわけで、お化け屋敷を運営している方は購入を検討してもいいだろう。基本的には「クリスマスの結婚式の誕生日プレゼント」にならない。なるわけがない。買わない方がいい。
参考リンク:Amazon「カルーセルオルゴール、メリーゴーラウンドミュージカルボックス、家の装飾のアクセントボックスの置物、彼女の女の子の家族のためのクリスマスの結婚式の誕生日プレゼント高品質(青い)」
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
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