カップヌードルといったら問答無用でカップ麺のことだが、ここ1年くらいの間で少しばかり変化が起きている。というのも、日清食品は米にもシフト。カップヌードルの謎肉を使った「謎肉炒飯」を発売したかと思えば、「謎肉炒飯カレー」まで追撃してきたのだ。

しかも、ネタ商品かと見せかけて普通にウマいからビックリ。今でも冷凍食品コーナーに置いてあるのをチラホラ見かける人気ぶりだが、なんと2021年9月から第3弾の「シーフード味」が投入されていた。

・進化したシーフード

名前を聞いただけでも美味しい気がする海鮮炒飯(税込257円)。特長としては「シーフードヌードル」のポークと魚介の旨みをしっかりと効かせ、紅しょうがを隠し味に加えているところらしい。

具材は謎肉こそ入っていないが、イカやカニ風味かまぼこなどシーフードでおなじみのラインナップが揃う。再現度は食べる前から高そうな感じがプンプンする中、1つ気になって仕方なかったのがパッケージにある売り文句。そう……

「魚介のうまみたっぷり! 冷凍でしか味わえない」という自信に満ち溢れたフレーズだ。ただでさえ美味しいシーフードが冷凍することでさらに化けるとなれば、食べた瞬間に脳が溶けるかも……!!


・匂いは完全にシーフード

まぁそれは言い過ぎとしても、問題はここからである。もはやコケる要素は食べる前から見当たらないが、きちんと消費者の期待に応えてくれるクオリティなのだろうか。実際に味わってみるとしよう。

冷凍食品だけに作り方は簡単。電子レンジでチンするか、フライパンで炒めたらOKだ。ちなみにレンジはラップいらずで、フライパンは鉄製でなければ油もいらないとのこと。楽チン!

とりあえず皿に盛ってみると、容量は280gだけに控えめだがシーフードの匂いがふわり。うむ、カップ麺のフタを開けたあの時と同じもので、何だか故郷に帰ってきたような懐かしさを覚える。今回はレンジに入れて600Wで4分加熱(500Wなら5分)してみることにした。


・お味はどうか

そして完成したのがこちら。シーフードの匂いがさらにブーストされて、カップヌードルを食べている時みたいな気持ちになる。あとは味の再現度と炒飯としての完成度だが、隠し味だという紅しょうがの影響かピリリとした辛さが心地よい。


これはやべぇ……脳が溶ける……


とまではならなかったが、純粋に海鮮炒飯として評価するならもう一歩……何かしら “ウマさのスパイス” が加わっていたら完成度はさらに高まったのではないかというのが正直な感想だ。

とはいえ、そもそも主戦場はカップ麺。そこから味を寄せる以上はDNAを受け継がなければいけないし、制約がある中で作った炒飯としてはイイ出来だと言える。現にシーフードヌードルの面影を感じられ、きちんと炒飯として成り立っていた。

総評はアリっちゃアリ。キッチリ仕上げてきたなという印象はあるため、気になっている人は一度食べてみるといいだろう。そうそう、胃袋に自信があるなら本家カップヌードルシーフードとW食いして味比べしても面白いかもしれない。

参考リンク:日清食品
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.

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