2021年8月30日、日清カップヌードルのニューフェイス『辛麺(からめん)』が発売となった。その名の通り辛さを全面に押し出したカップヌードルであるが、ここで結論を申し上げてしまおう。辛麺は全く持って辛くない。

事前情報によると「カップヌードル史上最大量の唐辛子 “ぶっかけ焙煎唐辛子” 入り」などと聞いていたが、辛さに関してはハッキリ言って拍子抜け。もっとやってくれると思ってたぜ……日清食品さんよ?

・アニバーサリーイヤー

今年で発売50周年を迎える世界初のカップ麺「カップヌードル」は、例年にも増して新商品を繰り出している。例えば「うまい棒カップヌードル味」などはその1つで、日清的にはやる気がみなぎっている時期と考えていいだろう。

そんな中、新発売となった『辛麺』は、メーカー希望小売価格税別191円。辛さを打ち出したカップヌードルであり、日清食品も以下のように発表している。


「激辛ブームが盛り上がりを見せる昨今、辛い物嗜好は流行を超えて食生活の一部になりつつあります。そこで今回、インスタントラーメンのNo.1ブランドであるカップヌードルブランドから、“旨辛の新定番” が満を持して登場します」


・激辛ブームに乗っかれるか?

自ら「旨辛の新定番」と宣言してしまうあたりは、さすが “王者の貫禄” といったところ。ともあれカップ麺でも「蒙古タンメン中本」や「ペヤング獄激辛」など、激辛商品が人気を博していることは紛れもない事実である。

果たして『カップヌードル 辛麺』は、激辛カップ麺市場に割って入ることができるのか? 注目は中本やペヤングのように「激辛大好きっ子たちを満足させるほど辛いのか?」である。

・いざ実食

で、パッケージをを開けてみるとかなりの量の唐辛子がお出迎えしてくれたので、確かに辛そうではある。だがしかし、お湯を注いで3分経ってから食べてみると……


全然辛くない……!


というか、普通に美味しい……!!


私、P.K.サンジュン自身が辛さに強いことを差し引いても、辛麺は全く辛くない。なんなら辛味よりも酸味の方が強いくらいだったので、辛さにフォーカスを当てていた身としては期待ハズレもいいところであった。

おそらくカップ麺の「蒙古タンメン中本」に慣れた人が食べたなら「むしろ甘い」とすら感じるかもしれない。ペヤング獄激辛と比較するとその辛さは体感で1 / 1000程度。少なくとも激辛というリングでは瞬殺されてしまうハズだ。

・辛くはないがウマい

一方でカップヌードルとしてはかなりパンチの効いた味わいで、普通に美味しい。辛さに関しては物足りないものの、キムチの酸味とほのかな辛味がクセになる方もいらっしゃることだろう。日清の言う通り、ギリで “旨辛” ではあった。

逆に言うと、激辛ブームにいまいち乗り切れていない人や、激辛デビューにはいい商品かもしれない。辛さにあまり強くない人はビビらずに、辛さに強い人は期待しすぎずに購入するのが『辛麺』に関しては正解であろう。

というわけで、辛さに関してはイマイチだったものの、カップ麺としては普通に美味しかったカップヌードル辛麺。やはりカップヌードルくらいの超1流ブランドだと、極端な辛さは無理なのだろうか? やるならこのタイミングしかないと思うのだが。

参考リンク:日清食品公式サイト
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.