日本一高級な ひきわり納豆って、どれほど美味いんだろう?


そんなことが、私(こうへい)はずっと気になっていた。というのも、私は生粋のひきわり派。納豆を愛し、とりわけ ひきわりを毎日食べるほど愛している。それだけに、いつかは食べてみたいと思っていたら……

つい先日、とうとう念願の「日本一高級なひきわり納豆」を手に入れることができた。もちろん、これで作るのは納豆ごはん。日本一高級なひきわりで作った納豆ごはんだ。その味について、以下で忖度なしのレビューをお届けしたい。

・1食実質約150円

今回購入したのは、『二代目福治郎 ひきわり納豆』である。名前の通り「二代目福治郎」が販売している納豆で、価格は4パックで1210円。私はネットで買ったので送料が1200円ほど発生し、最終的な支払い金額は2410円だった。


ちなみに、「二代目福治郎」は「日本一の高級納豆」をうたっているメーカーで、以前に同社の『丹波黒納豆』を紹介したこともあるから、覚えている人だっているかもしれない。その『ひきわり納豆』を今回はレビューしていくぞ。


届いた商品を箱から取り出してみると、商品4パックの他に、カタログチラシ、さらには「取扱説明書」まで同封されていた。


商品は1パックに2人前入っているので、4パックで合計8人前。これで約1200円だから、1食分は約150円ってことになる。一般的な ひきわり納豆は3パックで100円前後なので、価格だけを見ると十分に高級品の部類と言っていいだろう。

では味はどうか? なにより、普通の納豆とどう違うのだろう?


──と気になったので、近所のスーパーに売っているひきわり納豆(3パック税込105円)も購入。2つの商品を食べ比べてみることにした。


・同じ条件で食べ比べ

さて、食べ比べるにあたり、かき混ぜる回数は同じとし、納豆のタレは共にスーパーで買ったひきわり納豆に入っている「昆布だし」を使用することとする。


それではまず、スーパーで買ったひきわり納豆で納豆ご飯を作っていこう。


タレを入れる前に、まずは50回かき混ぜる。納豆通ならご存知だと思うが、納豆はタレを入れる前に掻き混ぜることでフンワリ感が出て、コクが増して美味くなる説がある。今回はこの方法でいきたい。というわけで……


タレを入れ……


さらに50回かき混ぜて……


ご飯に乗せて……


完成だ。


次に「日本一高級なひきわり納豆ご飯」


まずは、高級納豆ならではの「経木(きょうぎ)」から納豆を取り出す。この時点で、スーパーで買ったひきわり納豆とは違う。


それから別皿に移して……


50回かき混ぜる。


次に「昆布だし」を入れて……


さらに50回かき混ぜて……


ご飯に乗せて……


完成‼︎‼︎‼︎


両方できたところで、器を並べてみるこの通り。


豆自体の大きさはほとんど変わらないものの、「日本一高級なひきわり納豆」を使った納豆ご飯の方は泡立ちが残っている。ただこれは後から作った影響も大きいだろうから、何とも言えない。続けて、味の違いを確認していこう。


・食べ比べてみた

最初に「市販のひきわり納豆で作った納豆ご飯」から食べてみたら……うん、やはり安定の美味さ。個人的には毎日食べても飽きない味だ。


次に、夢にまで見た「日本一高級なひきわり納豆」が乗ったご飯。お箸を口に運ぶと……!


「なるほど……」


これこそ、口に入れた瞬間に出てきた率直な感想だった。美味いのは当たり前として、「市販のひきわり納豆」に比べると特に口に入った後に鼻から抜ける風味が格段に違うのだ。

正直、見た目もほぼ変わらず、納豆ご飯自体も同じ条件で作っているので、匂いや食感はそこまで大差が無いと思う。ただただ鼻から抜ける風味が、圧倒的に高級納豆たる風格を醸し出している。

その後、残り3分の2くらいに差し掛かったところ……思わぬ状況になった。納豆の見た目も器も全く一緒だったため、交互に食べていたらどっちがどっちか分からなくなってしまったのだ


鼻から抜ける風味で判別しようと試みるも、交互に食べているうちに舌と鼻が麻痺し、区別がつかなくなってしまっている。「ということは、価格差の割に、それほどの違いは無いのでは?」と考えていたところ、もう1つの疑問が頭に浮かんだ。


「納豆だけなら、もう少し違いがわかるのでは?」


ということで、納豆ご飯ではなく、納豆のみで食べ比べてみることにした。なお、製造元である「二代目福治郎」は、自社の商品に対してこう公言している。


「タレは断固拒否!」


──そう、二代目福治郎はタレ自体がダメだったのだ。最初の食べ比べこそ条件を同じにするためにタレをかけたものの、本来はNG。それにしても、納豆にタレをかけるのは一般的かと思っていたが……どうやら「日本一高級なひきわり納豆」ともなれば違うらしい。

というわけで、次はタレは一切使わず、ご飯にも乗せず、納豆だけを盛り付けるとしよう。


改めて比較してみると、見た目だけでは区別がつかない。粒の大きさも、ほとんど同じだ。


ここで再度、素材のみで食べ比べてみる。まずは市販のひきわり納豆から。


タレが無い分、少し物足りなく感じるが、しっかり ひきわり納豆感は出ている。では、「日本一高級なひきわり納豆」はというと……


!!!!


全然違う!!


そこまでグルメじゃない私でも全くの別物と言えるくらいに、素材に深みがあるのがわかる。豆本来の旨味というのか。納豆ご飯の時は鼻から抜けるコクみたいなものが印象に残ったが、納豆単体で食べるとさらに口の中にも広がる感覚だ。なるほど、タレは不要だったのか……

というわけで、食べ比べることで「高級納豆」の名は伊達じゃないと改めて感じることができたのだが、この差は言葉だけでは伝わらない部分が多いと思う。なので、納豆好きで気になった人は1度注文し、自らの舌で確認してみることをオススメする。

参考リンク:二代目福治郎
執筆:耕平
Photo:RocketNews24.

▼商品は1パック(2食分)が4パック入っている。

▼高級感あふれるパッケージ。

▼基本タレは不要。入れても醤油を少々だ。