「東村山」という地名を全国区へと押し上げた立役者といえば、志村けんさんだ。ローカルな『東村山音頭』をカバーして大ブームに……同市は昭和51年に感謝状を贈呈、その流れで東村山駅東口のロータリーに3本の欅(けやき)の木「志村けんの木」が植えられた。

そんな「志村けんの木」の目の前に設置されたのが……志村けんさんの銅像である。なんでもクラウドファンディングで約6600人のファンから集まったおよそ2700万円の寄付をもとに制作されたそうだ。2021年6月末にお披露目されたということで、実際に見に行ってきたぞ。

・東村山駅

西武鉄道の東村山駅。1・2番ホームの発車メロディは『東村山音頭』である。

こちら2014年12月から2016年3月まで使われていた音源で、2020年6月に東村山名誉市民に選ばれた志村けんさんへ感謝の気持ちを込め、翌7月に発車メロディとして復活したという。


そして冒頭でお伝えしたとおり、駅東口のロータリーには「志村けんの木」が植樹されている。濃い緑色がまぶしい季節ですな。平成27年3月には「志村けんの木」記念樹看板も設置されている。プチ観光スポットだ。


志村けんさんの銅像は、同じく駅東口前の広場に設置されていた。

羽織はかま姿で人気ギャグ「アイーン」をキメる志村さんは、まさに日本を代表するコメディアンであり地元の英雄である。「バカ殿」も「変なおじさん」も最高だけど……はかま姿でアイーンは抜群にカッコイイぞ。

ちなみに、最初は志村さんがいつも着ていたスカジャン、ジーパン姿の予定だったが、永久に残るということで羽織はかま姿に決定したらしい。体型が近いお兄さまが採寸のモデルを務めたのだとか。

台座には「多くの笑いと感動をありがとう」というメッセージが刻まれている。

また銅像のバックには、志村さんの顔をモザイクアートで描いた巨大パネルも設置。大勢の方が足を止めて記念撮影をしていた。もう少し落ち着いたら、さらに観光客は増えるだろう。


・聖地巡礼

さて、せっかくだから志村さんがロケで訪れた手打ちうどん店「こせがわ」へ。駅東口から徒歩約15分の場所にある名店で、ファンの聖地としても知られている。

店内には志村さんの似顔絵やサイン色紙が飾られていた。さすが聖地。

注文したのは「ざるうどん大盛り(750円)」。いわゆる “武蔵野うどん” らしい茶色がかった不揃いな太麺は、見るからにムチムチでうまそう。

いざ食べてみると、食感は力強く噛みごたえがハンパじゃない。かつお出汁の効いた素朴で懐かしいつけ汁は、うどんの甘みを引き立てている。志村けんさんの似顔絵を眺めながら、おいしくいただくことができたぞ。

──というわけで、もし志村けんさんの銅像を見に行く機会があれば、東村山市内をぐるっと散策してみてはいかがだろうか。そのうち聖地巡礼MAPとかできるはず。東村山のヒーローはこれからも街を盛り上げるってことである。う〜む、かっこいいな〜。


・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 こせがわ
住所 東京都東村山市諏訪町1-23-5
時間 11:00〜14:00
休日 日曜日、毎月最終月曜日

執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
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