「回転寿司屋で寿司を食わない人」が増えているという。なぜなら大手チェーンでは寿司以外のメニューが充実しているからだ。とくに若い人の間では、寿司屋にお茶をしに行くケースもあるらしい。その流れが焼肉チェーンにも来そうだぞ!

というのも、2021年7月20日より販売開始となった、「牛角のプリン」がうますぎるからだ!! 実際私(佐藤)はこの日、肉を1皿も頼むことなく、店を後にした。もう牛角で肉を食っている場合ではないかもな……。

・スイーツは「べつばら」なのか?

牛角ではこれまでもスイーツメニューを多数販売している。定番の「牛角アイス」や、メロンパンを炙ってアイスと生クリームを挟む「メロンパンアイス」。そのほか「焼きパイン」「なめらか杏仁豆富(あんにんどうふ)」などなど。

これらは「べつばらスイーツ」と呼ばれており、人気投票キャンペーンを実施しているほど お馴染みのメニューだ。要するに、肉がメインでスイーツはサブ(別腹)という扱いになっている。


だがしかし! 私は言いたい!! もう肉をメインに考えなくていい。これからはスイーツが主役! 肉の方をべつばら扱いにすべきではないのか。なぜなら、20日から発売開始になったスイーツが美味すぎるからだ!


・火はいらない……

今回この2つを注文するに当たって、私はいままで焼肉屋で1度もしたことがない行動をとった。スタッフが「先に火をつけますね~」と、焼き網に点火しようとしたその時……。


「火はいりません。今日は肉を食わないので……」


と告げたのだ。まるで回らない寿司屋で、ツマミ(刺身)しか食わない老紳士にでもなった気分だ。40代後半にしてついに、焼肉屋で肉を食わない境地に達したぞ。そんな自分を誇らしく思う……。


・牛角のマリトッツォ

ということで、2つのスイーツがこちら!


まずは「クリームほおばる魅惑のスフレ」(税別390円)の方から紹介していこう。ご覧頂ければわかるとおり、マリトッツォを意識したスイーツである。実際に商品説明には「マリトッツォのようなクリームと、台湾カステラのようなしゅわ食感の生地をこの一皿で楽しめる、よくばりスイーツ!」とある。2つの人気スイーツを合体させるとは、本当によくばりだな。


食べると、はちみつレモンクリームの主張がかなり強い。生地の印象よりも酸っぱ甘いクリームの味が強く口に残る。焼肉のシメに食べることを想定して、クリームの味を強くしているようだ。マリトッツォというよりも、クリームを挟んだどらやきに近いかも……。


・至極のプリン

そして今回もっとも訴えたいのは、プリン(昔ながらの牛角プリン:税別330円)の完成度の高さである。まずもってその見た目がいい。個人的にプリンはカラメルソースが多ければ多いほど良いと思っている。その私の要求点を軽々と越えてきた。ビシャビシャだ! いいぞ!!


食べるとこれも味が濃い! カラメルソースの重量感ある甘さ。とろ~りとろけるような生地が、ヘビー級の甘味に押し切られている格好だ。しかしそれでもイイ! やはり焼肉屋のメニュー構成を考慮すると、これくらいの味の強さは欲しくなるだろう。


何より、このソースのシズル感。てっぺんにたまったカラメルソースが滝のごとく落ちて行く様は、圧巻としか言いようがない。


できればサイズを倍にして欲しい! スイーツだけを食べたいという人向けに、倍量のプリンを用意して頂ければ最高だ!!


ということで、牛角のべつばらスイーツはまだまだ進化の余地がある。そして、いつの日がメニューの主役にスイーツを据えて、スイーツ専門店を誕生させてくれることを切に願っている。回転寿司でお茶する高校生たちがいるのだから、彼らが焼肉屋でお茶する日が来てもおかしくない。その日が来るのを期待しているぞ!


・今回訪問した店舗の情報

店名 牛角 原宿店
住所 東京都渋谷区神宮前1-13-21 シャンゼール原宿1号館3F
時間 11:30~20:00(2021年8月22日まで短縮営業中)

参考リンク:牛角
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24