成城石井や紀ノ国屋といった高級スーパーで最近『トリュフ味のスナック』がゴリ推しされている気がする。なぜならメッチャ目立つ位置に大量陳列され、「大人気!」「売れてます!」という真っ赤なポップまで付けられているから。多分これ勝負に出てるな。

価格はコンビニのスナック菓子よりややお高いものの、ほとんどが500円以下で買える。トリュフといえば高級品のはずだが、本当にリアルな味が再現されているのだろうか?

ってか、その前に……トリュフってどんな味だっけ?

・伊勢丹へ行けばなんとかなるさ

トリュフは基本、何かの料理に少しだけ添えられているものだ。具体的に「どんな味か」と聞かれると、答えられない人も多いのではないか。

そんなワケでスナックを食べる前に、まず本物のトリュフを感じてみることにしよう。新宿・伊勢丹の地下へ来てみると『SAVINI TARTUFI』というトリュフ専門店があったぞ。さすが伊勢丹!

トリュフは ”世界三大珍味” というインパクトが強いため、個人的には「数万円は下らないだろう」と予測していた。しかしこの日の価格は32グラム(小さめのトリュフ1個)で2073円とお手頃。お店の人いわく、これは3〜4人のディナーに十分な量とのことだ。

聞けばトリュフには様々な種類があり、私が今回購入した「黒のサマートリュフ」は比較的安価。庶民がトリュフを食べるなら夏がオススメである。


・初めてトリュフを切った日

さてゴツゴツと真っ黒なトリュフからは、鼻を近づけるまでもなくクセの強〜い香りが漂ってくる。忖度なしの正直な第一印象は……


磯の香り。


さらに素直に日本人庶民としての意見を申し上げると、桃屋の『ごはんですよ』の匂いとよく似ている気がする。ヨーロッパの土の中で育った黒トリュフが海苔の佃煮に酷似するとは……自然界のイタズラとしか言いようがない。

さっそくスライスしてそのまま食べたトリュフは、どことなくナッツに似た食感。しかし噛めば噛むほど奥深い土の香りが口じゅうに広がり、ややあって濃厚な「キノコ感」へたどり着くのだ。まぁ細かいことは分からないが、とにかく「高級そうな味」であることは間違いない。


・いっぽうポテチは……

現在、色々なタイプのトリュフ味スナックが存在するなか、各店が揃ってイチオシしているのは『HUNTER’S(ハンターズ)のポテトチップス』である。

価格は缶入りタイプのものが432円(150グラム)。パッケージに「黒トリュフ香料使用」と書かれている。トリュフの味を忘れる前にさっそく食べてみた結果……


……よく分かんなかった!


・衝撃の結果に

これがポテチの味を当てるクイズだとすれば、私は恐らく「ガーリック味」と答えたと思う。ハンターズのトリュフポテチは確かに食べたことのない味がするが、個人的には「ちょっと味が濃すぎてよく分からない」というのが本音だ。

そこで当サイトのグルメご意見番・和才記者に意見を求めたところ……


和才「けっこうトリュフの味が濃いですね」


……とのコメントを頂いた! なんでも和才家の食卓には時おりトリュフ塩が登場するらしく、これは相当心強い証言である。いやぁ、助かるなぁ! その場に居合わせた中澤記者にも、せっかくなので食べ比べをお願いしてみよう。

「僕、トリュフがどんな味だか分かんないッスよ」と難色を示しつつパクリ。


すると……



中澤「 !!!!!!! 」



中澤「ポテチの方がトリュフっぽいッスね!」


・なぜ分かったのか

トリュフの味が分からないにも関わらず、「強いトリュフっぽさ」を感じたという中澤記者。どういう心境かは不明だが、とにかくハンターズのトリュフポテチには第一印象で「トリュフかも」と感じさせるクセの強さと高級感がある。

よって好みは分かれるだろうが、妙に本物と比べたりせず、ポテチそのものを楽しむことが正解だろう。なお同ポテチには袋入りバージョンもあり、こちらは125グラムで390円。原産国はどちらもアラブ首長国連邦と表記されていて、味や成分は微妙に異なるようだ。トリュフ好きもそうでない人も、一度食べてみる価値アリ。

執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

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