個人的に回転寿司チェーンのデザート1位は「くら寿司」だと思っている。なぜならスイーツに特化したオリジナルブランド「KURA ROYAL」を展開しているからだ。だが、それも過去の話になるかもしれない。

というのも、関東で93店舗(会社概要より)を展開する、「すし銚子丸」のプリンが驚くほど美味いのである。その美味さは自称プリンマニアの私が唸るほどだ。う~ん……こりゃ原宿に銚子丸のプリン専門店を出せるレベルだな。

・ランチあら汁無料!

「銚子丸のプリンが美味い」、そのことを教えてくれたのはTwitterのフォロワーさんだった。私がプリン好きであることを知り、次のようにメッセージしてくれたのだ。


「個人的に寿司屋のプリンだと銚子丸がおすすめです! もしよければ食べてみてください! 夜だと売り切れの日もよくあります!


なんだって! 寿司屋なのにプリンが売り切れになるだと!? それは食べてたしかめるしかなかろう。ということで、最寄の杉並宮前店へと足を運んだ。


よく考えたら銚子丸を利用するのは初めてかも? ここ数年、スシロー・くら寿司が都心への攻勢を強めており、郊外型のお店を展開する中小寿司チェーンは大手におされている状況だ。実際のところ、銚子丸の公式サイトを見ると、今年に入って4店舗を閉めている。

他の飲食店と同じように、このコロナ禍で厳しい経営状況が続いているのだろう。そんな銚子丸の寿司の味はいかに?


品揃えは他のチェーンとそれほど変わらない。中には特徴的な寿司もあるが、それについては後述しよう。まず注文したのは、はまち・えんがわ・あおりいか(各税込275円)。それにしらすサラダ(税込275円)と、ランチ無料のあら汁である。


ネタもシャリもやや小さめではあるけど、値段に見合う味だ。丁寧な仕事ぶりがうかがえる。寿司よりも私が気に入ったのは、あら汁だ。セルフサービスでおかわり無料なのに、魚のあらがしっかり入っていて食べ応えがある。これは良いサービスだなあ。


そしてもう1つ、興味を引いたのが「アボカド天ぷらにぎり」(税込198円)である。


アボカドを寿司に使うのは珍しくないけど、それを天ぷらにして握るとは斬新だ。食べてみると、アボカドがデカすぎてシャリと一緒に食えなかった……。もう少し薄くカットしたものを揚げてくれると助かる。とはいえ、そのチャレンジ精神は評価したい。


・原宿に専門店、イケる!

寿司で味の感触を確認したところでメインに行こう。メインは当然プリンだ。ここに寿司を食べに来た訳じゃないんだよ、今日は。ということで「銚子丸オリジナル特製プリン」(税込275円)を注文した。


少しして出てきたのがコレだ。


器の中央に四角いプリン、その下をご覧頂きたい。カラメルソースが溜まっている。このシャバシャバの琥珀色の液体が、器に溜まっているところがイイ! これはポイント高い! やっぱカラメルソースはこうでなくっちゃ。

カチカチの粘度高めのソースも良いけど、個人的にはシャバシャバソースの方が好きなんだよね。そしてプリンにカラメルソースが色移りしているのもいい。「浸ってるな」って感じが好き!


スプーンでひとすくいして口に放り込むと、食感はベストだ。表面が硬くて中が柔らかい。「噛む」というより「飲む」に近い感覚で食べられる生地が最高だ。これはまさにソレである。


味は卵感が強く、食べているうちに卵の甘さが強まってくる。これはちょっとビックリだ! スイーツ専門店に匹敵する美味しさじゃないのか? 極端な話、原宿でプリンの専門店を出しても、イケる気がするぞ、マジで!


・回転寿司のデザート競争

もしや自家製か? 気になったので同社に問い合わせたところ、自家製ではなかった。つまり、このお店のプリンだけが異常に美味いという訳ではなく、どこのお店に行っても同じ味を楽しむことができる。

ということで、プリン好きは近くの銚子丸に駆け込むべきだ。今後の回転寿司デザートの競争はどうなっていくのか? 各社切磋琢磨して、さらに美味しいものを開発してくれることを願う。


・今回訪問した店舗の情報

店名 すし銚子丸 杉並宮前店
住所 東京都杉並区宮前1-1-19
時間 11:00~20:00(短縮営業中)

参考リンク:すし銚子丸
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

▼これ1本、丸ごと食いたい!