イオンのプライベートブランド「トップバリュ」。安さにステータスを全振りしたようなイメージが強い同PBにおいて、とりわけ異彩を放っているのが冷凍食品「お米のかわりに食べるシリーズ」だ。要はお米を野菜に置きかえようという商品、なのだが……。

このコンセプト、どうも意識が高すぎやしないだろうか? トップバリュなのにそんなヘルシーなことやってエエんか? そもそも、トップバリュの手に負える案件なんか? 心配になったため、実際に食べて調査してみることに。イオン警察出動!

・イオンの人気シリーズ

現在、3種類発売されている「お米のかわりに食べるシリーズ」(2021年5月25日時点)。かなり人気があるらしく、最寄りのイオン系スーパーではたまに品切れになっている。ラインナップは以下の通りだ。

1. お米のかわりに食べるカリフラワー(お米のかわりに食べると糖質25分の1)


2. お米のかわりに食べるブロッコリー(お米のかわりに食べると糖質22分の1)


3. お米のかわりに食べる6種の彩り野菜(お米のかわりに食べると糖質20分の1)

それぞれ300グラムで価格は税抜248円。カリフラワーに関しては、2年前に別の記者が炒飯を作って試しているのだが、男は黙って直(じか)に食う。調理などせず、ありのままの姿を食らうのが礼儀というものであろう。

・実食編

カリフラワーはお米サイズに小さくカットされており、色が白っぽいからか白米に見えないこともなくはない。もしかしたら本当にお米みたいな味という可能性だって十分あるはずだ。


さっそくレンチンして食べてみよう。


うん。


ただのカリフラワーやないか!

・ほぼ本人

ただのお米サイズにカットしたカリフラワーやないか!! いや、食べる前から薄っすら分かってはいたが、想像した以上に何のひねりもなくカリフラワーで驚いてしまった。さすがにこのまま食べるのはキチィな……。

でも炒飯を作るのは面倒なので、上からカレールーをぶっかけることにした。その結果、見た目は非常に良くなってほぼカレー “ライス” そのものに。食べてみると……


まあカリフラワーである。

カレーの主張が強いため、カリフラワー特有の匂いや味は感じられなくなったものの、歯ごたえは依然としてカリフラワーのままなので結局のところカリフラワーである。つまり、カリフラワーにカレーをかけて食べているに等しい。

別においしくないワケじゃないんだけど、何だかなぁ。それでは続いて『お米のかわりに食べるブロッコリー』を試してみたい……って、


ただのブロッコリーやないか!

・ほぼ本人

ただの細かく刻んだブロッコリーやないか! お前、少しでも白米感を出そうと頑張ったカリフラワーの向上心を見習えよ。レンチンするとさらにブロッコリーそのもので手に負えない。

だが、それでも、万が一、奇跡的に、ワンチャンあるんじゃ? と淡い期待を込め食べてみたところで……


やっぱりブロッコリーやないか!

・ただの本人

100%の力でブロッコリーそのものやないか!! とは言え、カレーをかけるとさすがにカレーの味が圧勝するのだが、カリフラワー同様、食感の問題でどうにもブロッコリーの気分から抜け出すことができない。

だからお米のかわりというよりは、純粋に細かくカットされた野菜を食べている感覚だ。トップバリュめ、いい商品名を思いつきおって……。それでは最後に『6種の彩り野菜』を試してみるとしよう。こちら一応、「お米のかわりに食べるシリーズ」なのだが……


ただの野菜やないか!

・隠す気ゼロ

通常より細かいミックスベジタブルやないか! 米の要素どこ行った!! この商品にはカリフラワー、ブロッコリーに加えてズッキーニ、ほうれん草、にんじん、黄色にんじんが入っており……ってけっこう便利だな! 野菜としての使い勝手はたしかに良いと思われる。


ただ、さすがにお米のかわりには……


……おや?


マジかよ、これが一番お米っぽい……!

・想定外

今回、3つの商品にそれぞれ同じカレールーをかけた。その結果、もっともお米のかわりになったのは、なんと『6種の彩り野菜』だったのだ。まさかのミックスベジタブル勝利……! ただし、これは味の問題ではなく食感の問題だと思われる。

つまり『6種の彩り野菜』がお米っぽいというよりは、カリフラワーとブロッコリーの歯ごたえが強すぎたのである。米がシャキシャキしてどうすんねんと。もちろん炒めたり煮込んだりすることで変わってくるのかもしれないが、直に食おうと思ったらけっこう辛い。

よって今回の結論は、トップバリュ「お米のかわりに食べるシリーズ」の中で、かろうじてお米のかわりになり得るのは『6種の彩り野菜』! ということになる。この調査が何かの参考になれば幸いだ。それではイオン警察、撤収!

参考リンク:トップバリュ
執筆:イオン警察・あひるねこ
Photo:RocketNews24.

▼ちなみにこのシリーズ、赤ちゃんの離乳食用としても有能だぞ。

▼我が家でもさっそく活躍中である。SNS等を見る限り、むしろそういう使い方をしている人の方が多い印象だ。