衝撃である。スシローの「匠の一皿」が普通にウマイのだ。そんなバカな! あの「匠の一皿」だぞ!! 普通にウマイなんてそんなことがあるわけねェェェエエエ

きっと、何かの間違いだ。2回食べても信じられなかったため、もう一度食べてみたのだが……やはり普通にウマイ。バカな!!

・寿司にちょっとは気を遣え

「匠の一皿」とは、色んな料理のプロフェッショナルとコラボして新発想の寿司を提案するプロジェクト。スシローにあまり行かない方はご存じないかもしれないが、これまでこのプロジェクトで発表される寿司は攻めしゃくっていた

サーモンタルタルとか、つぶ貝えのきバターはまだ良いとして、旨辛食べるトムヤムクンすしとか、匠のカツカレイすしとか、スシタコスとかは「寿司にちょっとは気を遣え」と言いたくなるレベル。ウマイはウマイのだが、普通ではない。それが私(中澤)の「匠の一皿」プロジェクトへのイメージだ。

・五香鉄火

そんな中で、2021年5月19日、展開されていた『天然インドまぐろの五香鉄火(ウーシャンテッカ)』を食べてみたところ、冒頭のリアクションとなってしまったわけ。どうしたん!? ちゃんと寿司の味やん

それもそのはず、この鉄火巻きの具はマグロとアボカド。アボカドが多少寿司っぽくはないものの、これは「匠の一皿」でなくとも、今やお馴染みの具と言えるだろう。

しかしながら、やはり「匠の一皿」を感じるのは醤油。元から塗られている醤油の甘みの強さと、香草っぽい香りがアジアな風味を醸し出している。要するに、寿司を壊しすぎずに「匠の一皿」っぽさもあるバランスとなっているのだ。こういうのでいいんだよ、こういうので

・中華料理の革命家

スシローの公式サイトによると、「第二章は、それぞれのジャンルで革命を起こす者たちが、新しい回転すしのメニューをつくります」と書かれている。ちなみに、この寿司を考案したのは、中華の枠にとらわれない斬新な発想の一皿を提案する四川料理店『イチリンハナレ』だ。

ちなみに、同時期に登場している「辛味の赤と酸味の黒(300円)」はいつも通りの「匠の一皿」という感じ。具には5月18日からヒラマサが使われており、辛味の赤はそこまで辛くなく味がついている程度で、酸味の黒は結構酸っぱい。おそらくポン酢だ。「匠の一皿」にストレンジさを期待する人はこちらがオススメ。

ただでさえ、革命的だったところに、革命家を連れてきてしまっている「匠の一皿」第二章。どんなメニューが登場するのか今後も楽しみだ。新しいものを作るのはいつだって戦いだが、寿司という概念に挑むスシローの姿勢を食べることで応援したい。

参考リンク:スシロー
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.