ウマ娘はアニメとアプリだけじゃなくてリアル競馬でもアツい! 何しろ今年のG1ではウマ娘の血を引いた競走馬が高確率で馬券に絡む大活躍。皐月賞のエフフォーリアをはじめ、大阪杯のレイパパレ、先週のNHKマイルカップでもソングラインが僅差の2着と健闘したのは記憶に新しい。

この人気が後押しする流れは宝塚記念、いや今年いっぱい有馬記念まで続くかもしれない。それだけに今週末もウマ娘血統をしっかりマークしたいところだが、ヴィクトリアマイルはちょっとした試練となりそうな気配だ。

・主役の座

2021年5月16日に東京競馬場で行われるヴィクトリアマイル。ご存じ牝馬のマイル女王を決めるレースであるが、注目は誰がなんと言おうとG1を4勝しているグランアレグリアだろう。というのも!

前走の大阪杯こそ4着に敗れたものの、府中の実績や距離適性、さらに鞍上もルメール騎手とどこをとっても死角なし。昨年のアーモンドアイみたいにアッサリ勝ってしまう可能性が高いと見ていいのだ。正直、役者が違う。

・競馬に絶対はない

あとは上位人気になると思われるレシステンシアを絡めたら当たり馬券の完成! 競馬ってカンタンですね〜……と言いたいところだが、それで当たるなら競馬ファンはお金持ちだし蔵が立つ。一筋縄じゃいかないから競馬は難しく、絶対はないと言われる理由もそこだ。

そしてヴィクトリアマイルは荒れるレースだからなおさら難解。昨年は安めの配当も、過去10年を見たら2015年には2070万5810円なんて夢のある特大配当も飛び出している。加えてここ10年で1番人気が勝ったのはたった2回だけだから、波乱が起きても不思議ではない。

・ウマ娘血統

さて、こうなると流れ的にもウマ娘の子孫の激走に期待したいところ。そこで出馬表を見てみると……うわぁぁぁぁ!!!!


ヴィクトリアマイルの出走予定馬はフルゲート18頭。そのうち、血統をさかのぼってウマ娘の名前を確認できたのは……なんと……


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> たったの3頭 <
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もはや絶望するしかないが、一応3頭の詳細を伝えておくと以下の通り。前走・福島牝馬Sを勝ったディアンドルは父・ルーラーシップなので……

エアグルーヴの血を引いていることになる。そして母方には……


スペシャルウィークがいるため……


同時にマルゼンスキーの名前があって、なかなかウマ娘の血が濃い。阪神JF(2019年)以来のG1挑戦となるクリスティは……


母方にフジキセキの血が入っている。最後にアフランシールは戦績だけ見るとなかなか厳しい戦いを強いられそうだが……


母方にサクラバクシンオーの名前があるから、バクシンファンなら要チェックだ。この中から推すならばディアンドルかなぁ。あとは人気どころになってしまうが……

ウマ娘のダイワスカーレットはダイワメジャーと同じ母(スカーレットブーケ)から生まれているから、父にダイワメジャーを持つレシステンシアはギリセーフ……とするならもちろん推したい。というか……

・ディープだらけでビックリ

出走表を見ていてそれより驚いたのがディープインパクトの血である。多くの子がいるのは周知の通りだが、今年のヴィクトリアマイルは出走馬の10頭がディープインパクトの娘。そしてディープインパクトの子であるキズナの娘も2頭!!

実に12/18がディープ血統となっていて、さながらディープ運動会なのである。G1でこの現象だから、改めてディープインパクトが偉大な馬だったことに気づかせてくれる。

個人的にヴィクトリアマイルは様子見気味で勝負。2017年にミッキークイーンが1.9倍で7着、2015年のヌーヴォレコルトは2.2倍で6着、2011年だと1.5倍のブエナビスタが2着と圧倒的1番人気が期待を裏切りがちなレースといえども、今回グランアレグリアが負けるビジョンは浮かばない。

結局、ルメールしか勝たん。そうなりそうだから、グランアレグリアにウマ娘の子孫を絡めて点数少なめ。天候が荒れない限りはお堅い馬券を買う予定だ。

執筆:原田たかし
Photo:© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会、(C) Cygames, Inc.
ScreenShot:ウマ娘(iOS)