私(佐藤)の持論では、料理は過剰に盛り付けると要塞のようになってしまうらしい。たとえば以前紹介した、むさしの森ダイナーのいちごパンケーキは、いちごを増量すると「いちご要塞」と化してしまった

最近東京スカイツリータウンソラマチにオープンした、「ニダイメ野口鮮魚店」の大盛り海鮮丼もまた、過剰な盛り付けにより「魚介要塞」になっていたのだ。しかもその見た目はめちゃくちゃ強そうに見える……。

・野口海鮮大漁神輿丼「極」元気盛り盛りフルMAX

このお店は2021年3月26日、ソラマチのイーストヤード1階(ソラマチ商店街)にオープンした。海鮮丼で有名な「二代目野口鮮魚店」(錦糸町パルコ)の姉妹店である。

看板メニューはもちろん海鮮丼。メニューを開くと、そこには視覚インパクト絶大な丼メニューが載っている。海鮮ネタを豪快に盛りつけた「野口海鮮大漁神輿丼」「スペシャル豊洲市場丼」はいずれも通常税別2790円。それが現在(2021年4月2日)、オープン記念価格税別2200円で食べることができる。


どっちも見た目がスゴイ! 同じ価格なら、より派手な方を選びたい。ということで、大漁神輿丼を注文しようとした……。ところが! その隣のページにさらにすごいモノを発見してしまった。なんだコレは……。


!!!! 野口海鮮大漁神輿丼「極」元気盛り盛りフルMAX !!!!


もう名前からして昭和の香りがプンプンしており、写真を見る限り、かなりワンパクな一品だ。しかもこちらも通常税別4500円が税別3860円に! こりゃ頼むしかないだろ! 

「盛り付けに少々お時間がかかります」とお店の人はいう。そりゃそうだろう。だって写真でわかる迫力だもの。ゆっくりやってくださいとお伝えして、提供を待った。


・カニ爪のピース

そして来たのが、コレ。どう見ても要塞だ。


もはやこれを「丼」と呼んで良いのかさえもわからない。平皿2段積み、下皿には城壁のような海鮮ちらし寿司の壁。



上皿はウニ・マグロ・エビ・カニなど豪華絢爛なネタの数々。まるで天守閣のようじゃないか。開いたカニ爪がピースサインみたいに見える。私を煽っるように「ウェ~イ!」と言ってるみたじゃないか。ちょっとムカつく……。


改めて正面から見ると、やっぱり私に向かって壁を立てているように見えてくる。敵意を感じるのは気のせいか? いや気のせいじゃない! やるか? やんのか、コラ! 良かろう、戦争だ。食らいつくしてやる!


・美味しさの集中砲火

本来であれば、城壁を攻略するところから始めるべきだったところだが、どうしてもマグロが美味そうだったので、先に一切れ食べてしまった。食べると甘~い脂が口の中で溶ける。うまい~……。


そこからは城壁攻略に専念する。このちらし寿司はひと口食べると、さまざまな魚介類の味が飛び込んでくる。イクラ・サーモン・トビコ・カニのほぐし身など。たぶん、グルメリポーターの彦摩呂さんなら、間違いなくこういうだろう「魚介の宝石箱や~!」と。そのくらいひと口のなかいろいろな魚介類の美味しさが隠されている。


城壁だけで通常の丼の1人前強くらいの量はあるだろう。壁を食い切ったところで、そこそこ腹が膨れてしまった。だが本当の戦いはここからだ。むしろ、さらに美味いものはこの先にある。


まずはピースしているように見えるエビをやっつける。生エビを食べるのはいつぶりだろうか? コロナ以降寿司屋にあまり行っていないので、上質で新鮮な海の幸を楽しむこと自体、久しぶりだ。エビは身震いするほど甘い。く~、シビれるウマさ!


城壁ちらし寿司も美味しさが洪水のように口の中に押し寄せてきたのだが、天守閣はさらにそれを上回っていた。なにしろ、ウニがドドン! と乗っかっているから、ウマさのレベルが1段階上なんだよ。城壁が「魚介の宝石箱」なら、天守閣は「魚介の美味さの集中砲火や~!」。名前に「極」と付くのも納得の逸品であった。


なお、オープン記念価格はまもなく終了する(終了日未定)とのこと。美味い海鮮丼をお得に食べたい人はお早めにどうぞ。


・今回訪問した店舗の情報

店名 ニダイメ野口鮮魚店
住所 東京都墨田区押上1丁目1 東京スカイツリータウン ソラマチ1F イーストヤード10 番地
時間 11:00~21:00
定休日 なし(施設に準ずる)

執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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