福岡県北九州市発祥の圧倒的人気うどんチェーン店といえば、言うまでもなく「すけさん」である。漢字で書くと「資さん」だ。おそらく、水戸黄門の助さんの次に知名度のある「すけさん」だろう。もしかすると福岡県内では順位が逆転しているかもしれない。

それはさておき、先日、資さんでオキニの「ぶっかけうどん(温)」を頼もうとしたら “唐揚げ” という文字が目に留まった。資さんうどんの特製からあげだと……しかもおいおい「唐揚げぶっかけうどん」もあるってマジかよ。無敵じゃねえか。というわけで食べてみました。

・資さんうどん特製からあげ

どうやら2021年2月から、資さんうどん全店舗で「唐揚げ」が販売開始となったらしい。ここまでなら「あ、そうですか」で終わるところだが、腹が減っている時に「九州醤油たれにじっくりと漬け込みました」などという紹介文を読んでしまったら頼まざるを得ない。

ちなみに唐揚げは3個で300円。唐揚げが2個のった「唐揚げぶっかけうどん」は690円だった。資さんのいわゆる “ノーマルぶっかけうどん” といえば、極太ゴボ天が3本ビシッと並んでいるのが特徴。そこに唐揚げが2個……熾烈な主役争いが今まさに始まろうとしている。

・唐揚げぶっかけうどん

さて、ほとんど待たなかったが「お待たせしました、唐揚げぶっかけです~」という言葉とともに、お目当てのやつがやってきた。いつもの「ぶっかけ」に見慣れない “茶色の塊” がドドンと2個のっているだけ。たったそれだけなのに、とても豪華な気分である。

やはりオーラが違うのだ、唐揚げは。まあとにかく、温かいつゆをぶっかけていただこう。ドボドボ……と、天上から降り注ぐ濃いめのつゆ。たまらなく美しく、優しい音色。そして生まれる一体感。ただのぶっかけ儀式も、ニューカマーの唐揚げがいることで特別感が生まれる。

それではいただきます。資さんのうどんは、いわゆる福岡うどん特有のやわやわ感は控えめ。口当たりはなめらかでツルツル、中はもっちりしているのだ……やっぱり、う、うまい! 

よしよし、資さんのぶっかけを存分に感じた後は、いざ唐揚げである。せっかくなので、ほんの少しつゆにつけてから頬張ると……おおう、柔らかくてジューシー。九州醤油の甘みとコクがしっかり染みている。つゆにも合う。つゆと肉汁のコンビネーション、鬼のウマさだな

とはいえ、ゴボ天も相変わらずの存在感。サクサク食感のゴボ天は、資さんうどん不動のレギュラーだと断言していい。噛むとごぼうのうま味が口いっぱいに広がる。唐揚げと交互に味わうことで、資さんのクオリティをより深く感じられるだろう。そう、両者ともに主役なのだ

というわけで、マジで美味しかった。なんなら数日後に再度テイクアウトしてしまったほど。資さんうどんは、店舗によって24時間テイクアウト可能だぞ。もし機会があれば、皆さんも資さんの唐揚げメニューを試してみてほしい。単品で注文して「お気に入りメニュー」にのっけてみてもいいかも!

参考リンク:資さんうどん
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.