ディズニーを愛し、ディズニーに愛された彼のことを人は尊敬の念を込めてこう呼ぶ……『ディズニーマニア』と──。当サイトの人間と妖精のハーフ「田代大一朗」は、世界のどこに出しても恥ずかしくない超1流のディズニーマニアである。

そんな田代にディズニーにまつわる疑問をぶつけ、優しく教えてもらうのがこの企画『教えて! ディズニーマニア』のコーナーだ。今回はふとした瞬間に気になった「ミッキーマウスの声」につてディズニーマニアに聞いてみたのでご覧いただきたい。

・特徴的なあの声

みなさんんは「ミッキーマウスの声」がすぐにイメージできるだろうか? 甲高いというか裏声というか。とにかく特徴的なミッキーマウスの “あの声” である。

つい先日のこと。娘とディズニーの短編アニメを鑑賞していたところ、音声が英語に切り替わってしまった。その時に気付いたのである……「あれ? ミッキーって英語でもこの声なの?」と──。

ディズニーがお好きな方ならば当然すぎる知識かもしれないが、私の中でミッキーは日本語を話す生き物であり、あの声も日本語で脳内再生される。「英語でも同じ声なのか……」と、43歳にしてややカルチャーショックを受けた次第だ。

で、気になるのは「どうやってミッキーマウスの声を様々な言語で統一しているのか?」ということ。おそらくミッキーがあの声なのは英語と日本語だけではあるまい。教えて、ディズニーマニア!


──田代さん、田代さん。ズバリ聞きますけど、ミッキーの声って世界中で同じなんですか?

「はい、そうですよ。厳密には各言語の声優さんがいるので完全に同じではありませんが、基本的にはどの言語でもミッキーの声はあの声です」

──やはり。僕は機械でやってるのかとも思ったんですが、声優さんがいるんですね。

「そうです。昔からミッキーはあの声ですから、当然人が声を吹き込んでいるんですよ。ちなみにあの発声方法はウォルト自ら考案したものです。さらに言えばミッキーのスクリーンデビュー作 “蒸気船ウィリー” でミッキーの声はウォルトが担当しているんです」

──へぇ。ウォルト・ディズニーが声まで。

「はい。その発声方法は今日まで世界中で引き継がれています。同時に厳しい審査をくぐり抜けた声優さんだけがミッキーの声を担当できるんです。だから世界中でミッキーの声は同じなんですね」

──なるほど。

「そして……」

──そして?

「最近、日本のミッキーの声が変わったんですよ。新しい声はウォルトが担当した初期のミッキーの声に似ていて、なんだか懐かしい気持ちになります」

──え、全然知りませんでした。そして違和感もないです。そういえばドナルドの声は山寺宏一さんが担当してるんですよね?

「はい、そうです。山寺さんはドナルド以外にも “アラジン” のジーニーを始め、多くのディズニーキャラクターの声を担当されていますよ」

──ジーニーはすぐに山寺さんの声だってわかりますけど、ドナルドはスゴイですよね。あのガラガラ声はヤバい。幅広い。

「声優界のレジェンドである山寺さんもドナルドの声を習得するのに、かなり苦労されたと思います」

──なるほどー。でもやっぱり技術ありきなんですね。声優さんって大したもんだよなぁ。

「サンジュンさん、そこは違いますよ」

──え?

「もちろん技術も大切ですが、声優さんたちの “夢と魔法をみんなに届けたいという気持ち” がミッキーたちに声という命を吹き込んでいるんです☆ 何より大切なのはハートですよ☆」

──あ、はい。


ご覧にように、ミッキーの声がどの言語でも同じなのにはいくつかの理由があるようだった。というか、ミッキーの声が変わってたとか普通に人は気付かないよ……。ウォルトが担当した最初のミッキーの声を思い出すなんて……さすがディズニーマニアである。

というわけで、今回もあっさりと答えを教えてくれたディズニーマニア。ディズニーにまつわる疑問はこちらの「リクエストボックス」で受け付けているから、何かあればぜひ質問していただきたい。ミッキーのあの声には様々な想いが込められている……らしい。

Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
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