クリスマスといえば鶏肉、鶏肉といえばから揚げである。最近、から揚げの専門店が急増している。大手外食チェーンがこぞって業界に参入しており、至るところにから揚げ店が乱立している。これは第2のタピオカブームといっても過言ではないだろう

数あるから揚げ専門店のなかで、一体どこのから揚げが1番美味いのか? 店舗が急増している「から揚げの天才」、「から好し」、そして「からやま」の3つのチェーンの商品を持ち帰って食べ比べてみた! その結果、1番に輝いたのは!?

・から揚げ専門店食べ比べ

今回の基準は「食感」「肉質」「価格」の3つ。それぞれのお店の基本を食べて、これらの項目で評価する。できるだけ食べる時の条件を均等にしたいので、持ち帰ったものは温め直さずそのまま食べて比較した。私(佐藤)の独断と偏見でランキングした結果がコレだ!


まずは第3位!


第3位 から好し


から好しは、すかいらーくグループの運営するから揚げ専門店で、2020年9月現在全国に91店舗を展開している。以前「Sガスト」だったお店をから好しに改装して、営業を行ってるケースが多いようだ。


持ち帰り商品は弁当・どんぶりのほかにから揚げを100グラム単位で量り売りしている。基本商品のももから揚げ・むねから揚げは100グラム税別240円。そのほかに手羽先(1本税別140円)やなんこつミックス(税別360円)なども販売している。


今回購入したのは、もも・むねと味噌だれもも(100グラム税別260円)、大判から揚げ(1枚税別290円)をそれぞれ1個ずつ買って帰った。


もものから揚げはやや小ぶり、大口を開けたらひと口で食べることができる大きさである。


にんにくと生姜を使っていないので、味のインパクトは控えめ。そして衣は薄くて歯ざわりは優しい。から揚げというと「ガッツリ」という印象が強いが、ここのから揚げは広い層に受け入れられる家庭的な味に仕上がっている。


から揚げというと、味でも食感でもどこかに強いアクセントが欲しくなるものだが、すかいらーくだけあって誰が食べても美味しく感じるように作り上げられているようだ。そのため、味にインパクトの欲しい私のようなガサツなオッサンは、ちょっと物足りない印象を受けた。


そして第2位!


第2位 から揚げの天才


テリー伊藤さんをPRに起用して全国的に店舗を拡大しているから揚げの天才、運営元はワタミである。2018年11月に誕生して以降、わずか2年で全国に66店舗を展開し、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだ。


持ち帰りメニューはから揚げと弁当、そしてテリーさんこだわりの玉子焼きのみ。イートインでは定食や丼ぶり、店舗によってはお酒やおつまみ類もそろえている。味の異なる3種のから揚げ(デカから)を1個税別99円で販売しており、3種を自由に組み合わせて注文することもできる。


今回購入したのは、白(塩麹と極出汁)・黒(秘伝の黒醤油)・赤(コクの辛味噌)の定番3種(各税別99円)と、季節商品の「冬の贅沢マヨネーズ」(税別119円)の計4個だ。


デカからという名前の割には、サイズはそれほど大きくない。しかしその分、価格はリーズナブル。


から揚げ1個税別99円、から揚げ3個の弁当が税別399円なので「ちょっと買ってみようかな?」と思わせる魅力的な値段設定になっている。


味は濃いめで、下味がしっかりと効いている。この味の濃さなら酒の肴にも良いだろう。とにかくコストパフォーマンスの高いから揚げである。


第1位はーーっ!!


第1位 からやま


「かつや」「肉めし岡むら屋」などを運営するアークランドサービスホールディングスのから揚げ専門店からやま。同じグループにから揚げ専門店は「浅草からあげ縁(ゆかり)」も存在しており、テイクアウト用の袋には、2つのお店の名前が記されていた。ちなみに店舗数はからやまの方が多い。


から揚げ専門店ではあるが、鶏そぼろカレーや親子丼、油淋鶏定食など、から揚げだけでなく鶏肉を使ったメニューが充実している。


今回購入したのは、持ち帰り用のから揚げ5個(税込650円)だ。から揚げは1種類のみだった。なお公式サイトによると、他のお店には手羽先、ささみからあげやなんこつなどもあるようだ。


サイズはひと口大、から好しとほぼ同じくらいの大きさだ。見るからに衣は厚くてしっかりした歯ごたえが期待できる。


食べてみると、思った通りに衣ザクザク! 肉は柔らかで肉汁が口のなかでほとばしる。コレだよコレ! 私の望んだから揚げはコレだ!!


他の2つと比べて、圧倒的に食べ応えがある。おかずにしたいから揚げ、つまみにしたいから揚げはコレなんだよね。このから揚げのもっとも私が推したいポイントは食感だ。ひと口目のザクリ! とした歯触りがあってこそ、中の肉の柔らかさが生きると思う。それがあるのは、からやまだけだった。

ということで、クリスマスにから揚げを食べる予定の人は参考にしてほしい。いずれにしても、から揚げ戦争は来年も激化していくと思う。どこのお店が生き残っていくのか? 今後の展開が気になるところである。


参照元:から好しから揚げの天才からやま
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24