2020年ももうすぐ終わろうとしている。振り返ると今年は1年を通して新型コロナウイルスに翻弄された年だった。どこに行くにしてもマスクは必需品。まさか真夏にも着用することになるなんて……。

もはやマナーの一環となるに伴いマスクは急速に進化したが、どうしても悩みの種となるのが運動する際の着用である。感染予防するため着けているも息苦しさが拭えないときがあるのだ。

・これまでにない価格

そのように息苦しさに悩む人の参考になればと当編集部では数々のスポーツマスクの着け心地をお伝えしてきた。ド直球なスポーツマスク、変わりダネ、有名メーカーとやってきただけにもう出し尽くした……かに見えた!

しかし、ここにきてアシックスのランナー向けマスク「ASICS RUNNERS FACE COVER」を入手することができたので使用感をお伝えしておかねばなるまい。なにせお値段4180円(税込)。運動用に特化していて、そんじょそこらのマスクとは一味違う感がプンプンする。

・いかにも性能が良さそうなアシックス

そして値段以外にも期待してしまうのが「一度抽選漏れしている」ということ。そう、実を言うと同商品は9月中旬に登場していたのだが、抽選落ちして買えなかった経緯があるのだ。不織布マスクが激安で売られるようになったにもかかわらず予約殺到……やはり運動時のマスクに困っている人は多いのだろう。ちなみに同商品の説明にはこう書いてあった。


新しい生活様式を実践しながら、いかに安全に走るかが懸念されている、というアシックスの調査結果に基づき、アシックススポーツ工学研究所でランニング中における呼吸の量や頻度、飛沫の距離などを研究、分析し開発されたフェイスカバー。


なんだかとにかくスゴそうな文言が並ぶ。日本の大手総合スポーツ用品メーカーだから期待しないワケにはいかない……それと同時に値段が値段だからスゴくなかったら困るがはたしてその性能はいかに。

・酸素を感じるマスク

購入したのはサイズOS。手洗い可で繰り返し使えるなど他のマスクとあまり変わらない性能に思えるが、パッと見てまず目を引くのは……

マスクのアゴ部分にあるメッシュだろう。見るからに「息しやすいでっせ!」といった感じで快適そうだ。

んで、マスクの触り心地は硬め(一度洗うと少し柔くなる)。不織布や布マスクとは違って、ガッチリしているなという印象を受ける。それでは実際に着けてみるとしよう。

ふむ……印象通りガッチリだ。着け心地としては悪くないものの、硬めに慣れていないせいか何だかフワフワした気分になる。まぁこのあたりはいずれ慣れていくことだろう。

今時のマスクらしく、ヒモが耳にかかって痛くないように調整できる。耳の痛さを回避するグッズが多く販売されたが、デフォで採用しているのはありがたい。

で、正直に言うと最初に着けたときこそ、そこまで劇的な息のしやすさは感じなかった。あれ、こんなもんか的な。しかし……だがしかし!


外に出てみると……

感じる……感じるぞ……!


酸素を……!!


と、とにかく快適すぎる。外へ出たら普通のマスクと比較にならないくらい空気を……いや、「酸素」をモロに感じることができたから驚いた。それでいて自分の好みの位置でガッチリとホールド可能だから、これは運動する際も期待できそうだ!

・スポーツジムで使ってみた

そうとなれば激しく動いたときにどれほど実力を発揮してくれるのか試してみよう。いつもならば水を飲みながら呼吸を整えなければいけなかったはずなのにアシックスのスポーツマスクは……

筋トレやっても……


ガシガシ走ろうが酸素を感じる!!!!


速乾性に優れた素材のおかげか汗でベタつくこともないし、まるでマスクをしていないかのよう……と言ったら大袈裟かもしれないが、室内のルームランナーでもいつもより苦しさを感じずに走ることができた。さすがランナー向けマスク!

口元にスペースがあることで息苦しさを感じず、これならある程度の運動は問題ないと思われる。マスクの中で空気が循環していると言おうか、息苦しさからオエッとなることもなかった。

・運動する際にはオススメ

難点を挙げるならば普通のマスク以上にホールドされているためか、角度によってスリムに見えずマスク詐欺で顔面偏差値が上がらないところ(私が太り気味だからかもだけど)。んまぁ、そうは言ってもあくまでスポーツ用だから気にすることでもない。

なお、メガネをかけた状態でマスクをしたら寒暖差のあるところだと少しばかり曇ってしまったので参考までに。値段はちょっと高いが、スポーツするために快適なマスクを着けたい人は財布と相談してみるもよしだ。

参考リンク:ASICS RUNNERS FACE COVER
Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.