『すかいらーく』グループには、多数のチェーン店が存在する。洋食の「ガスト」を筆頭に「ジョナサン」、中華の「バーミヤン」、最近店舗が増えつつある唐揚げ専門店「から好し」……など。実はその仲間に、寿司屋があることをご存じだろうか?
「魚屋路(ととやみち)」という回転寿司チェーンである。実際に行ってみると、寿司もさることながらプリンの本気度にビックリした。さすがすかいらーく!
・関東に22店舗
恥ずかしながら、私(佐藤)は今さら知った。魚屋路は東京都内に13店舗も展開していたのだ! 関東を中心に22店舗もあるなんて、全然知らなかったよ。すかいらーくって言ったら洋食のイメージが強いもんで……。どんなお店か気になったので、花小金井店に足を運んでみた。
お店は従来型の「コンベア式回転寿司」だ。直線レーンではなく、注文した商品はカウンターの中の板さんが手渡し出してくれる。席に着くと、先に味噌汁の説明を受けた。平日ランチ(11~17時)は味噌汁がセルフで飲み放題になっている。
店の端にドリンクバーならぬ味噌汁バーがあって、ここで自分でお椀に注ぐ。他の回転寿司チェーンにはない、特徴の1つだ。
・軍艦人気ランキング1位は!?
注文はタッチパネルで行う。さて、何を食べようかな? オススメ商品で手ごたえを確かめても良いんだけど、人気商品を知りたい。
よく見ると、画面右端に人気商品ランキングが表示されているじゃないか! これ面白いね!! よし、人気1位の商品を注文しよう。握りの1位は本まぐろ中とろ(税別360円)。
そして軍艦ランキング1位は、カニカマサラダ軍艦(税別120円)。え? カニカマサラダ!? ウニとかいくらとかあるのに、この結果は意外だな。
・「ちょっと贅沢するか」って店
まずは握り1位の中トロから。ネタの切り方が少しワイルドだけど悪くない。むしろイイ! 近頃の回転寿司はどこも規格品のようなネタが多いように思う。私はそれを「機械仕掛けの回転寿司」と呼んでいるのだが、それらと比べると断然人間味がある。
そして味も悪くない。激ウマ! と言わないまでも安心して食える、昔馴染みの回転寿司の味だ。
お次はカニカマサラダ軍艦。これが想像したよりもずっと美味かった! カニカマと聞くとちょっとチープな印象を受ける。うん、否定はしない。たしかにチープだ、チープな味だ。しかしずっと食える。ずっと食っていられる。どこにも出かけたくない休みの日の昼食に、これがあったら幸せな気分になれるはず。そんな味だ。
そのほかに冬の三貫握り(税別720円)と、白身三貫握り(税別360円)も食べてみた。めちゃくちゃイイ! とは言わないけど、1皿100円台の寿司屋よりも美味しい。食べれば、ひと手間かかっていることがよくわかる。激安寿司に飽きたら、「ちょっと贅沢するか」と言いながら暖簾をくぐりたいお店である。
・プリン!
これらの中で、私が1番感動したのはプリンアラモード(税別260円)だ。盛り付けから本気! シルバーの器で出してくるところがイイ! わかってらっしゃる!!
たとえ既製品のプリンであったとしても、この器に乗っているというだけでやる気を感じる。しかも生クリーム・イチゴ・チェリーまで乗ってるじゃないか! チェリーだよ、チェリー!! プリンにチェリーは欠くことができない! ここは純喫茶か? いや違う! 寿司屋だよ、回転寿司屋だよ。なのにここまでやってくれるとは! 拍手!! ブラボー! と今すぐに叫びたい!!
味はいたって普通! でもイイ!! ここでこんな姿のプリンに巡り会えただけで、ワシャ幸せだ!
という訳で、回転寿司屋にしておくのはもったいないほどの心意気を感じたので、プリン好きは必ずチェックするように。さすがすかいらーくグループである。洋食の哲学を寿司屋にまで持ち込むとは……。この調子でハンバーグとかスパゲティとかも出して欲しい。いや、それは望み過ぎか? それでも出して欲しい!
・今回訪問した店舗の情報
店名 魚屋路 花小金井店
住所 東京都小平市花小金井南町1丁目4-3
時間 11:00~22:00(2020年12月17日まで短縮営業中)