2020年も残すところあと1カ月とちょっと。この時期になったら1年を振り返る機会が自然と多くなるものだが、食部門だとチップスの「サバチ」をスルーするワケにはいかないだろう。それもそのはず、1カ月で35万個も売れて話題になったモンスター商品なのだから。

サバを70%使用と強烈すぎるフレーズが印象に残るも、人気になったらなったでそう簡単に手に入らないのが世の流れ。例に漏れず私もゲットできず、いつしか頭の中からサバチを忘れてしまっていた……のだが、ここにきて人気が落ち着いたのか、都内の某スーパーでも売られていたので買ってみた。

・タイの伝統の味

香川県の有限会社「味源」が販売しているサバチ。1袋30gあたりカルシウム79mg、必須脂肪酸の一種であるDHA(60mg)とEPA(9mg)を含んでいる……と聞いてもピンとこない人もいるだろうが、うま味調味料・保存料不使用と現代風の気遣いも含めてザックリ言うなら健康志向のチップスだ。とくべつ奇をてらったものではない。

んで、驚くべきは味のルーツ。パッケージ裏面にサラッと書いてある情報によると、サバチは約1000年前のタイ南部ランカスカ王国の時代から愛され続けている伝統の味なんだとか。日本なら平安時代で藤原道長が法成寺を建立した年あたりだから、そんじょそこらのチップスではなさそうだ。

・お味は?

この時点で期待するなという方が無理な話だが、はたしてお味の方はいかに。ちなみに原材料にはサバをはじめ、でん粉(サゴ、タピオカ)、砂糖が使用されている。

7割がサバだとどうしても生臭さを警戒してしまう。そのあたりが気になるところではあるが……

袋を開けても周りに匂いが行き渡ることもなく一安心。鼻を近づけて嗅がないと分からないくらいだったので、臭さはほとんどしないと言ってもよかった。そして肝心の味の方は正直ウマい

というのも、あっさりしているにもかかわらず程よい塩気がある。どこかで食べたことのあるような慣れた味……個人的にはそこはかとなく えびせん のようなものを感じて食べやすかったのだ。噛みしめたら噛みしめたでしっかりとサバを味わえるし、ちょっとした甘さもアクセントになっているからなおヨロシ。

それでいて、1袋30gあたりエネルギーは160kcalとローカロリー。罪悪感の少ないおつまみ、夜食にもイケるとのことだからそりゃ売れるのも納得である。人によってはビールのツマミにしても合うのではないだろうか。

・マグロ7割のツナチ

んでもって、サバチの隣に「ツナチ」という商品が並んで置いてあったので買ってみたのだが、こちらはマグロ70%を使用していた。

ツナ缶と比べてDHA、EPA、たんぱく質、鉄分を多く含んでいるらしく、これまた健康志向の商品のようだ。サバチ同様に匂いもそこまですることはない。

味の方はサバチに比べて口の中に後味が残るかなぁ〜とも思ったが、これはこれでまたウマい。一気にザザザッと流し込むタイプではなく、1つまた1つとクセになっちゃうタイプと言おうか。8月下旬から関東・関西限定コンビニエンスストアで販売していたところ、10月から全国で販売を開始したとのことだからおそらく好評なのだろう。

・通販あり

1カ月で35万個も売れて令和の怪物商品と言ってもいいサバチ。私は税抜240円で購入したが、通販もやっていてAmazonや楽天などいろんなルートからゲットできるので参考にしてほしい。今年のヒット商品は今年のうちに。気になる人は一度お試しあれ。

参照元:味源、ニッスイ「EPAとDHAの違いは?」
Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.

▼手につきにくいのも特徴の1つ

▼実際に食べたらこんな感じ。ほんのちょっとつく

▼サバチの原材料はこちら

▼ツナチの原材料