吹く風も冷たくなり、お風呂が恋しい季節がやってきた。たまの贅沢の温泉旅館もいいけれど、庶民の生活に根づいた銭湯もまた違った魅力がある。

本物そっくりの精密なフィギュアで知られる株式会社ケンエレファントから、全国浴場組合公認の「銭湯 ミニチュアコレクション」が登場。昭和レトロな世界が広がる、めちゃくちゃ渋いラインナップなのでご紹介したい!


・「銭湯 ミニチュアコレクション」

アイテムは全5種類。カプセル版(税込500円)とボックス版(税抜500円)がある。カプセルはもちろん、ボックスの方もブラインドなので、開けてみるまで中身はわからない。筆者が購入したのはガチャを回すカプセル版だ。富士山カラーなのか、鮮やかなブルーがまぶしい!

開けてみると……「銭湯5点セット」だった! 洗い場に必須の小道具が集まっているぞ!


まずは風呂イスと洗面器。洗面器はごくごくシンプルな白色タイプ。熱気のこもった浴室に、カポーンと響く音が聞こえてくるようだ。

そしてメ、メ、メリット……! 懐かしすぎる!!


パッケージは1980年頃のモデルとのこと。小学校高学年の頃、家族と共用でメリットを使っているって話したら同級生にめちゃくちゃバカにされたの、アレなんだったんだ!? ティモテとか使うのが「おしゃれ」みたいなさ!!

花王石鹸にはちゃんとKaoのマークが掘られている。そうそう、使い始めの一時期にだけ見られる姿!

包装紙で包むことができるんだけど、1953年当時のデザインだそうで、これはさすがに筆者もわからない。


・銭湯といえば富士山

もう1つ開封してみよう。出てきたのは……「銭湯と銭湯絵(富士山)」だ。


タイル張りの湯船に、お湯のクリアパーツをはめ込む。お湯を入れると見えなくなるのだけれど、このタイルの色あせ具合がまた渋いっ!

ちゃんと湯口もある! 水面が波打って、本当にお湯をはっているみたいだ。


「銭湯絵」はシールになっているので、スタンドに貼りつける。「日本に3人しかいないペンキ絵師・中島盛夫氏による銭湯絵を再現」だそう。

いいね〜、雰囲気あるね〜!!


なお、縮尺はそれぞれのアイテムで異なる。後述するように「建物そのもの」まで、同じサイズのカプセルに入っている状態だ。そのため厳密には1つの風景を作るのは難しいけれど、並べてみると昭和レトロな空気感はバッチリ共有している。


・その他のラインナップ

©Meiji

筆者が入手できなかったのは残り3種。まずは “キング・オブ・銭湯” と称されるらしい「大黒湯(東京都足立区)」。建物の外観をそのままミニチュア化している。銭湯らしい長い煙突や、特徴的な屋根、入り口の暖簾(のれん)なんかが忠実に再現されているとのこと。

そして「体重計と脱衣籠」。「株式会社田中衡機工業所の高さ150cmの業務用体重計」だそうで、実在の製品をピンポイントで再現。並々ならぬこだわりが感じられる。針がプリントされたクリアパーツを好きな角度(重さ)ではめ込めるとのこと。実物は150kgまで計測できるんだそうな。

最後の1つは「マッサージ機とコーヒー牛乳」。マッサージ機のメーカーはファミリーイナダ、コーヒー牛乳は明治だ。広くもない脱衣所をどーんと占領するマッサージ機、あったねぇ。

なお、ごくまれにラッキーアイテム「浴場組合公式キャラクター ゆっポくん」が同封されていることがあるらしい。「レアな確率」とのことだから、入っていたらたぶん本当にラッキーだ。


・銭湯に行きたくなる

説明書には温泉よろしく「効果」の欄があって、「楽しい気分になる・遊び心が溢れる・近くの銭湯へ行きたくなる」と書いてある。そういえば、もうずいぶん長いこと銭湯に行っていない。昔ながらの銭湯の価値が見直され、コロナ以前には外国人観光客にも人気だったというから、久しぶりに行ってみようかな?


参考リンク:株式会社ケンエレファント
Report:冨樫さや
Photo:©Meiji、RocketNews24.
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