コメダがまたやっている。なにを頼んでもメニュー写真よりも大きな商品が来るという「逆」写真詐欺。多くの国民を混乱に陥れたにもかかわらず、季節限定の「かき氷」でも同じ轍(てつ)を踏んでいるという。

今年は花火大会や夏祭りも軒並み中止で、かき氷を食べる機会がぐっと減っている。かき氷難民となっている筆者が、なにが起こっているのか現場からレポートする。


・コメダ名物かき氷(ミニサイズ430円~ / 普通サイズ540円~)

コメダ珈琲店の夏季限定メニュー『ふわっ、ヒヤッ、じゅわー』なかき氷。2020年のラインナップは白桃氷、ミックスベリー氷、キウイ氷、いちご氷、宇治抹茶氷の5種。それぞれ普通サイズとミニサイズがあり、ソフトクリーム、練乳、小倉あんをトッピングできる。

メニューを見た限りでは、普通のかき氷である。ソフトクリームが載っているのがコメダらしいといえばコメダらしい。なぜサイズが2種類もあるのか、という点は気になるが、普通は「ミニサイズ」というのは子どもや少食の人向けのオプションのようなものだから、初見でわざわざミニにはしないだろう。

注文してしばし待つ。筆者も以前はスタバのような「かっこいいカフェ」に憧れ、ちょっと庶民派な感じがするコメダを敬遠していたが、今ではすっかりコメダ派である。なによりふかふかの分厚いソファがいい。スタバの椅子などはおしゃれすぎて「わざと座りにくくしてるのか!?」と思うほどだ。

感染症対策で席数を減らしていることもあり、店内はそれほど混んでいない。すぐに商品が到着……


……って、ええっ!?


ど、どんぶり!?


ここに動かぬ証拠がある。メニュー写真では、かき氷の高さはソフトクリームよりも下である。間違いない。しかし実物はソフトクリームと同等、いやむしろ高いではないか。

ソフトクリームはトッピングというよりは、普通に1人分がもりもりと載っており、小倉あんはアイスディッシャーの1スクープ分くらい。

グラスと比較してみるとよくわかる。しかもここは、テレビに出てくるようなデカ盛りが売りの店ではない。全国展開の喫茶店で、しかも通常メニューとして、しれっと出てきていることを忘れないで欲しい。

ここで比較のためミニサイズを並べてみよう。大きさが際立つはず……


あれ?


ミニサイズでも十分大きくないか!? たしかに1まわりくらいは小さいが、グラスと比較すると他店の「普通サイズ」くらいは十分にある。

その実、氷は空気を含んだふわふわタイプ。見た目のボリュームに反して、するすると喉を通っていく。ガリガリかみ砕くような夏祭り系の氷ではない。

練乳もソフトクリームも追加料金にはなるが、ぜひトッピングすることをオススメする。味に深みが出る。

最初は「無理だろ」と思っても、シロップたっぷりで意外に食べられる。ただし、食べ終えると身体が冷えっ冷え! 芯から寒くなってガタガタと震えが止まらない。普段から低体温の人は死ぬと思う。

どんぶり……だと思ったが、食べ終わってみるとキラキラと輝いて、黄金の茶器のようだ。織田信長っぽいな。「黄金の間」があるのは安土城だったか。

ん? 信長といえば尾張の武将、今でいう愛知県だ。そして愛知県といえば名古屋……コメダ発祥の地……そういうことかー!!(正しくは知りません。)


・9月中旬までの期間限定

販売は9月中旬までの期間限定で、店舗によって終了時期が異なる。後にミニも交えて全種類を試した筆者のイチオシは、新登場の「白桃氷」だ。「国産桃のピューレを使用したシロップに、さらに果肉を加えた、桃の風味豊かな味わい」とのこと。珍しいし、ジューシーだし、練乳とも意外に合う。同じく珍しいといえばキウイもフルーツ感があっていいぞ。コメダ最高。夏の風物詩としてぜひどうぞ!


参考リンク:コメダ珈琲店
Report :冨樫さや
Photo:RocketNews24.