本日6月4日は虫の日! 近頃、バッタにカメムシなど、世界各地で虫の大量発生が話題だ。子供の頃、私(中澤)の田舎で壁のようなユスリカの大群が道路を埋め尽くしたことがあったが、虫は増えれば増えるほどホンマにキツくなる。できることなら一生虫の群れには会いたくない

だが、見つけてしまった。コオロギ100匹が練り込まれた「コオロギうどん」を。100匹て。ゾクゾクする。こんな仕事をやってなければ手に取りたくもない一品だが、そこをいくのが私のジャーナリズム。というわけで食べてみることにした。

・上野アメ横

このコオロギうどんの存在については、以前の記事でお伝えしているが、現物は見たことがなかった。こんなもんどこで売ってるんだよ? っていうか誰が買うんだよ


と思いきや、上野アメ横にある昆虫食自販機で売られていた。そして、驚くべきことに買う者もいた。私である


・パッケージ裏に…

2人前(200g)900円で乾麺状態で販売されているこのうどん。パッケージには「東京限定」と書かれているが、限定のありがたみがあるのかどうかは言及を避けたい

パッケージの裏を見ると、調理方法は通常のうどんと同じであり茹で時間は7~8分のようだ。タンパク質が100g辺り12.1g含まれているのはさすがである。普通のうどんの100g辺りのタンパク質量の2倍ではないか。


……?

注意事項「足や触覚などとがった部分がありますので、注意しよく噛んでお召し上がりください」


…………。


──これは見なかったことにしよう。ワーイ、ウドン楽シミダナー(棒)

茹でてみると、うどんと言うよりは田舎そばみたいな見た目である。浅黒い麺にホシみたいな黒い点がポツポツとあるのだ。この黒い点の正体について深く考えるのはやめておこう。これは田舎そばだ……これは田舎そばだ……これは田舎そばだ! アーーーーーーー!!

・食べる

箸で持ち上げるとほんのり漂うアーモンドのような香り。アーモンド田舎そば……アーモンド田舎そば……アーモンド田舎そば……パクリ

ツルンと口の中に入って来る麺。ツルツルとしてモチッとした噛み応えは完全にうどんだ。そして、噛んでいると後を追うように漂ってくる味はアーモンド……アーモンドのような……いや、もうどう頑張ってもコオロギだコレ。コオロギうどんだ。

100匹入っているだけあり、ちゃんとコオロギの味がしている。ただ、注意事項の「足や触覚など~」については、特に感じなかった。食感に関してはただのうどん。味も普通にウマイので、おそらく正体を知らなければ大体の人が食べられるのではないだろうか

とは言え、人はイメージの生き物。「コオロギ100匹」と謳うこのうどんについては食べた後も「誰が買うんだよ?」という気持ちは消えなかったことを追記しておきたい。現場からは以上です。

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.