どうもみなさん、こんにちは、こんばんは。ロケットニュース24のP.K.サンジュンです。テレワークに突入してからもうすぐ3カ月、2020年が始まる頃にはまさか1年の1 / 4を家で過ごすとは思いもしませんでした。恐ろしい勢いで激太りしてるし……やれやれだぜ。

さて、つい昨日のことです。私のTwitterアカウントに謝罪のメッセージが届きました。詳しくは触れませんが、あの悲しい出来事が私のようなライター風情にまで波及しているようです。せっかくなので思うところをツラツラと書き綴っていきましょう。

・大きなうねり

“悲しい出来事” について、ここでは多くを語りません。ただ、ここ数日はTwitterのTL(タイムライン)を見るのがツラかったですよね。プロレスファン歴30年以上、普段からプロレス情報多めのTLですから、胸が締め付けられるような数日間でした。

そこから大きなうねりが起こりつつあることはみなさんもご存じのことでしょう。ネット上での誹謗中傷に対して断固たる対応をとる著名人も少なくないようで、個人的には「ガンガンやればいい」と思っています。

インターネットが普及して約20年「匿名で言いたい放題」「言い逃げしたもん勝ち」「自由を勘違いした憂さ晴らし」……などは、もうそろそろいいのではないでしょうか? 松本人志さんが「匿名は良い行いをするときに使うもの」と仰っていましたが、まさにその通りだと思います。

・謝罪のメッセージがきた

で、ここ何日間で少なくない数の「謝罪のメッセージがきた」的な投稿を目にしました。その際は「へぇー」くらいにしか思っていなかったんですが、いざ自分のところに謝罪のメッセージが来ると “自分事” と言いますか、この問題の根深さと注目度の高さを改めて思い知った気分です。

私は在日韓国人で、職業はインターネットニュースのライターです。このご時世「在日韓国人」と「インターネット」の組み合わせは、そもそも相性が良すぎる(悪すぎる)んですよね。おそらく「日本人」と「在日韓国人」の違いだけで、日本人の1000倍くらいは誹謗中傷が飛んでくるのではないでしょうか。

ほら、そういうことをわざわざ書き込んじゃう人って、思慮深さとは縁遠い思考だと思うんですよ。だから私みたいな人間を見つけると「出ていけよ朝鮮人」「キムチキムチw」と発作的に書き込んでしまうと思うのです。考えなくていいから楽ですしね。ある意味で “bot” です。

なので、いちいちムカついてもいなければ、相手にもしていなかったのですが、冒頭でもお伝えした通り、私宛に謝罪のメッセージが届きました。かなり長い文章でしたが、かいつまんで言うと「在日韓国人であることを理由に誹謗中傷してごめんなさい」というものです。


それに対し私は返事をしておらず、これから先もするつもりはありません。だって、botですから。ただ、このメッセージの送り主が「今後そういう誹謗中傷を繰り返しませんように」と願うだけです。

送り主の性別も年齢もわかりませんし、反省してメッセージを寄こしたのか、それとも「訴えられたりしたら面倒だから謝っておこう」と思ったのかは定かではありません。それでも私にまで謝罪のメッセージが届くとは、いま日本の水面下では謝罪の嵐が渦巻いているのでしょう。

・愛国はいいけれど

ちょっと話は逸れますが、私に特攻してくる人たちの多くは、いわゆる愛国者の人たちです。アイコンの旭日旗率が異常に高いですし。で、私は日本人が日本を愛する感情ってごく自然なものだと思っているので、愛国者は存在して然るべきだと考えています。


た・だ!


日本を愛する気持ちはわかるんですが、その愛は日本に向けて欲しいんですよね。韓国がムカつく気持ちはわかりますし、私も韓国籍を有する者として恥ずかしくなることがここ数年特に多いです。でも、韓国へのストレスを私個人に向けられても困りますし、向けられたとことで何も出来ないんですよね。

右なのか左なのか真ん中なのかはわかりませんが、ネット上で巻き起こるそうした戦いは、私から言わせればどちらも日本を愛するが故に起きていることでしょう。私はどちらにも加担しませんので、どうか日本人同士で愛をぶつけ合ってください。日本人と全く同じかはわかりませんが、私も日本を愛しています


・インターネットの本質

脱線ついでにもう1つ、インターネットの見方もそろそろレベルアップしていい頃ではないでしょうか? 結局のところインターネットって、最後には自分がそうであって欲しい情報に必ず辿り着くように出来てますから。いわば「自分の願望を映し出す鏡」なのです。

なので、私は「ネットに書いてあったから信じちゃった」なんて被害者ヅラする人を信用していません。違います。インターネットを利用して、自分の願望を裏付けしているだけなのです。インターネットを掘って掘って掘り返して、最後に辿り着いた自分の願望を「真実だ」と思い込むのはもうやめにしましょう。

・誹謗中傷はやめましょう

最後に、先ほど「誹謗中傷してくる人たちを相手にしていない」と言いましたが、当然ながら誰もが私のような鋼のハートを持っているわけではありません。誹謗中傷は絶対にやめましょう。また私は本当に相手にしていないんですが「記事になるかも」と思ったら訴えちゃうかもしれませんからね? だって、私はライターですから。そういう仕事ですから。


本当に最後に、一連の件に対し、プロレスラー KENTA選手の投稿が「その通りだな」と思ったのでご紹介しておきます。


「(KENTA選手を誹謗中傷していた人は)何も思ってないだろうな。本人に自覚がない。これが1番の問題だ。ただこれは自分にも言える事で気付かないうちに誰かを傷付けた事もあったかもしれない。改めて人と寄り添う心を持ちたいものだ」


私も決してお行儀が良い方ではありません。KENTA選手の言うように、知らずに誰かを傷つけることがないよう、人に寄り添いながら、そしてより一層注意深く生きていこうと思いました。

参照元:Twitter @KENTAG2S
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼KENTA選手の投稿。

▼松本人志さんの投稿。

▼相手にする時間があるなら、俺はポケモンGOをやっていたいのだよ。