個人的な意見で恐縮ではあるが、冷凍食品の炒飯といえばニチレイだ。ロングセラーの「本格炒め炒飯」は控えめに言っても神。紛れもなく私を “冷食沼” に沈めた商品で、これまで何度リピートしているか分からない。そのような経緯もあって、私はこれからもニチレイと共に生きていく……

と決意していたのだが、この度マイ炒飯ランキングを変動させるかどうか迷う商品に出会ってしまった。ずばり、マルハニチロの「あおり炒めの焼豚炒飯」がそう。あまりに有名なので知っている人も多いと思われるが、改めて紹介しておきたい。

・名店監修の炒飯

今回購入した「あおり炒めの焼豚炒飯」の値段は280円(スーパー価格)で、容量は450gと多め。簡単な情報はそれくらいにして注目すべきは監修だ。なんと……

高級中華店「赤坂璃宮」の……


譚彦彬(たん ひこあき)さんなのである!!


マルハニチロの冷凍食品が好きな人からすると、もはやお馴染みの存在。「あら挽き肉しゅうまい」や「五目あんかけ焼きそば」などといったヒット商品を世に放っており、監修の「新中華街シリーズ」は冷食ながら家庭に中華の風を吹かせてくれる。そんな中華のプロが作る炒飯。それだけで期待値は爆上がりするし、実績もあるから期待!

・王道の炒飯

それでは食べていくとしよう。私は450gくらいならペロリなので袋からすべて出して皿に盛りつけた。まぁこの時点では「よくある冷凍炒飯」ってな感じだ。

気になったのはラップなしでレンチンできることくらい。地味だけど、ラップなしスタイルは手軽で嬉しいんだよなぁ〜。んで、そのままレンジに放り込んでチンした出来上がりはというと……

大きい焼豚がゴロゴロ入っているのが一目で分かる。中身が見えないと具材がチョコン的なものもあるなか、「あおり炒めの焼豚炒飯」は真逆で全体的に多め。卵やネギもしっかりと存在感を放っていた。

残す肝心の味は、口に入れて味わってみたらコショウが効いていて美味しい。また、米もふっくら&パラパラでケチをつけようがなかった。一言で表すならTHE炒飯。オーソドックスなタイプといえばそうだが、どこか心地いいというか……ついもっと欲しくなるような一品であった。

普通が一番。この言葉はよく聞くが、普通が一番難しくもある。炒飯にもいろいろあるなか、多くの人に受け入れられる味を追求したことが舌から伝わってくるかのようだった。

・確かに究極

美味しくありながらどこかクセになる──。その理由を知りたくなってググってみたら、マルハニチロ本家のHPがヒット。「究極の炒飯を求めて」と題して以下のようなこだわりが記載されていたので一部を紹介しよう。


赤坂璃宮 オーナーシェフ 譚 彦彬氏のご指導のもと、「あおる回数、時間、鍋肌の温度、具材投入タイミング」まですべてをデータ化し、調理手順を完全に再現した世界に一台だけの炒飯製造機を完成。

「あおり炒めの焼豚炒飯」は高温短時間で炒めることで、パラっとした食感を実現。そのままの味わいを冷凍にした、いつでも家庭で楽しめる本格派の炒飯が完成したのです。


ここまでこだわるから美味しいワケである。ちなみにマルハニチロの考える究極の炒飯は「シンプルで飽きのこない、米、玉子、焼豚、ネギの炒飯こそが王道なのではないか」との結論に至ったらしい。聞いて納得。感服せずにはいられなかった。

これまでニチレイばかり食べていたが、「あおり炒めの焼豚炒飯」を経験してからというもの炒飯レースはマルハニチロとのデッドヒートに突入した。はたして決着のつく日は来るのか。これからリピして両者の良さを再検証したい。

なお、「あおり炒めの焼豚炒飯」はフライパンで作ることも可能。よりパラッとした方が好みであれば火を使うといいだろう。

参考リンク:マルハニチロ「あおり炒めの焼豚炒飯」「新中華街」「究極の炒飯を求めて」
Report:レンチン原田
Photo:RocketNews24.