直線が長くて広い東京競馬場は紛れの起きにくいコースという印象もあるが、今週末に行われるヴィクトリアマイルに関してはそうもいえない。なんといっても2015年には三連単で2000万円を超える配当が飛び出し、昨年は1~3番人気の馬が総崩れ。

なかなか正攻法では当てるのが難しいため、今回はとっておきのデータを用意。過去に人気薄で激走した馬たちには意外な共通点があった!

・穴を開けるのは……

日曜東京のメインは芝1600mで行われるヴィクトリアマイル。冒頭に述べたとおり時折とんでもない荒れ方をするレースだが、実際には毎年荒れるわけでもなく人気サイドで決着する場合もある。

そして今年の注目度No.1は女王・アーモンドアイ。ドバイ開催が中止に終わり今年初戦を迎えることになったが、やはり実績的には頭ひとつ抜けている。これがあっさり勝つ可能性も大いにある。

しかし、思い切って穴馬を狙ってみるのも競馬のロマン。一筋縄ではいかないレースだけに、今週は過去のデータから波乱を起こしそうな馬を探ってみたい。

近10年のヴィクトリアマイルにおいて、2ケタ人気で馬券圏内に入った馬は計7頭いる。列挙すると下記のとおり(カッコ内は騎手名)。

2010年 ニシノブルームーン(北村宏司)
2013年 ホエールキャプチャ(蛯名正義)
2014年 ヴィルシーナ(内田博幸)
2015年 ケイアイエレガント(吉田豊)
2015年 ミナレット(江田照男)
2017年 デンコウアンジュ(蛯名正義)
2019年 クロコスミア(戸崎圭太)

何か気付かないだろうか。そう、全て美浦のジョッキーが騎乗しているのだ。西高東低のきらいがある近年の競馬界だが、このレースに関しては地元の騎手が穴をあける傾向にあるということだ。

さらに各馬に共通するデータをもうひとつ挙げると、いずれの馬も当該レース(2ケタ人気で馬券圏内に入ったヴィクトリアマイル)以前に東京コースで1着になった経験がある(ただし距離はマイルとは限らず)。

この2つの共通項、穴党にとっては軸馬を選ぶのに心強いデータといえないだろうか。これだけでだいぶ絞れる。今年の出走馬で両方の条件を満たすのは⑤プリモシーン、⑭スカーレットカラー、⑮アルーシャ、⑯ノームコアの4頭のみ。

この中から最も人気がないであろう⑮アルーシャこそが、ズバリ筆者の本命だ。

・チャンスはある

その⑮アルーシャの戦績は他の馬に比べて大きく見劣る。重賞はG3までしか走ったことがないし、前走の京都牝馬ステークスは17着と大敗。トップクラスの馬を相手にどこまで戦えるかは未知数だ。

しかし東京マイル戦は過去3走して全て3着以内と堅実で、少なからずチャンスはあるはず。父・ディープインパクトに母父・Tapitという配合は昨年の桜花賞を勝利したグランアレグリアとも同じで、血統的なスケールの大きさも秘めている。

また所属は藤沢和雄厩舎で、鞍上は北村宏司騎手。このコンビはダンスインザムードで第1回のヴィクトリアマイルを制したコンビでもある。確率は低いかもしれないが、一発の魅力にあふれた⑮アルーシャを今回は狙ってみたい。

馬券はワイドで勝負。⑮アルーシャを軸にして、相手に①⑤⑫⑭⑯。

参照元:JRA公式サイト
予想・執筆:グレート室町
Photo:RocketNews24.