2018年に日本から姿を消したコンビニチェーンの『サークルK』だが、諸外国だとまだまだ元気な様子。特にベトナムでは他のコンビニをほぼ見かけないほどである。昨年冬の旅行中に夜食を買うべく入店すると、圧倒的スペースを占領しているスナックを発見した。

その商品はコイケヤの『カラムーチョ』に酷似しており……しかしながらパッケージに描かれているのは完全に「ドラえもん」なのである。カラムーチョのイメージキャラは言わずと知れた「ヒーおばあちゃん」のはずだ。え、何? まさかパクリ商品?

・正真正銘カラムーチョ

ところが調べてみると、これは正真正銘『あのカラムーチョ』であるらしい。今年で連載開始50周年を迎えた我らがドラえもんはベトナムでも大人気。様々な企業や商品とコラボしていることを滞在中に知った。

ベトナムで独自に展開しているカラムーチョもまた、ドラえもんとコラボしているのだ。かと思えば古き良き(?)「パクリドラえもんグッズ」も街中に混在している。「これはどっちかな」と思案することもアジア旅行の醍醐味といえるかもしれない。

さらに日本では売られていない『コイムーチョ』なる姉妹商品も、ここベトナムで販売されているとの情報を掴んだ。さっそく大型スーパーへ行ってみよう。


・ガチだった

スーパーのカラムーチョコーナーを一言で表現するならば、「迫りくるカラムーチョの壁」といったところだろうか。

「山積み」なんて表現では足りないほど大量のカラムーチョが陳列されていたのだ。

ここではチップスタイプ、ギザギザチップスタイプ、コーンタイプのカラムーチョを購入。驚くべきことに日本ではスタンダードな「スティックタイプ」が見当たらない!

取り扱い数から察するに、おそらくベトナムのスタンダードは「チップスタイプ」である様子だ。大、中、小と少なくとも3つのサイズを確認することができた。

そこからサークルKを数軒めぐり、ようやく『コイムーチョ(コーンポタージュ味)』の入手にも成功!


価格は店によって2倍以上の開きがあり、スタンダードカラムーチョの場合だいたい1万VND(約46円)〜2万5000VND(約116円)ほど。日本に比べれば少し安いが、ベトナムの物価に照らすと ”高級スナック” に分類されるのかもしれない。

パッケージをよく見れば、ドラえもんの5分の1ほどのサイズではあるが「ヒーおばあちゃん」もちゃんと描かれていたのでひと安心だ。


・実食

さらにもう1種類を発見し、合計5種類のムーチョを入手した。それでは1つずつ食べ比べてみよう。

まずは『チップスタイプのカラムーチョ』……

拍子抜けするほど日本のものに近い。少し甘いような気もするが、確信が持てるかといえば微妙な程度だ。よほどのカラムーチョ通でなければ、言われるまでベトナム版だとは気づかないように思う。

ってことは『ギザギザタイプ』も……

う〜ん、チップスタイプと同じ味。ギザギザのせいかこちらのほうが少し濃いようだ。

カラムーチョとは思えぬビジュアルの『コーンタイプ』は……

ムムムッ! あとに残る辛さアリ! 激辛好きの私は普通のカラムーチョじゃ正直辛さを感じないのだが、これはなかなか攻めてる。とはいえ掟破りのコーンタイプ、やはりカラムーチョらしからぬ仕上がりだ。カルビーの『焼きもろこし』を思い出すなァ。

お次はベトナム語で『カリー味』と読み取れるカラムーチョ。パッケージの画像は『ビーフシチュー』っぽいけど……

いや、完全にカレーだなこれは。しかもメチャクチャ濃いカレー味だ。この強烈なターメリック感を日本人は受け入れづらいかもしれないけれど、ハマる人はドハマりしそう。

最後はお待ちかねの『コイムーチョ(コーンポタージュ味)』……

『うまい棒 コーンポタージュ味』と完全に同じ味だ。コンポタ味って本当においしいよね! しかし歯ごたえがあるため、こちらのほうが好きという人も多いに違いない。


ベトナムの人はなぜカラムーチョとドラえもんを愛してくれるのか? よく分からなかったけど……理由はどうでもいいじゃないか。日本人としてメチャ嬉しいことには違いないのだから。みんなもいつかベトナムへ旅行する際は、感謝を込めて現地版のカラムーチョを体験してみてほしい。

なおベトナムのコイケヤ公式サイトによれば、カラムーチョ・コイムーチョともに他バージョンも多数存在するようなのだが、私の体感ではコイムーチョ自体が割とレアである。出会えるかどうかは運しだい。見つけたら即ゲットな!

Report:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

▼エースコックもドラえもんとコラボしていたよ!