ここ2カ月ほど、深刻なマスク不足が続いているが、一部の人にとってはマスクと同じくらい……いや、マスク以上に購入できない商品があることをご存じだろうか? そう、任天堂のゲーム機器「ニンテンドースイッチ」及び「ニンテンドースイッチライト」である。

品薄の理由については後述するとして、2020年4月14日、Twitterの任天堂公式アカウントが「ニンテンドースイッチ本体の出荷の再開」をアナウンスした。ニンテンドースイッチ本体難民たちよ……もう少し、もう少しだけ耐えてくれ。

・高騰に次ぐ高騰

現在、ニンテンドースイッチは東京都のみならず全国的な品薄状態が続いていると見られる。というのも、つい先日まで “ニンテンドースイッチ難民” の1人だった記者は、地方の知人にお願いしてニンテンドースイッチを送ってもらおうと思ったのだが、その目論見は儚くも破れた。ないのだ、どこにもニンテンドースイッチがないのだ。

ネットで購入を試みるも、価格は “ちょい乗せ” どころか2倍以上のものも少なくない。結局、記者は新品が2万円のニンテンドースイッチライトの中古品を1万8000円で購入した。最近では中古品ですら2万円超えしていることを考えると、いいタイミングで折り合えたのかもしれない。


・品薄の理由

さて、ニンテンドースイッチライト難民時代、記者は大手家電量販店やおもちゃ屋の店員さんたちに「ニンテンドースイッチ品薄の理由」についてヒアリングを繰り返してきた。その結果、ニンテンドースイッチ本体及びニンテンドースイッチライトの品薄には大きく3つの要素があるようだ。時系列で説明しよう。

・1月中旬~2月上旬: 中国での新型コロナウィルス

慢性的な品薄は、中国での新型コロナウィルスがきっかけだという。日本国内向けのニンテンドースイッチ本体は中国で製造されており、まずその製造が中国国内の新型コロナウィルスにより大ダメージを受けた。以来、供給が追い付かなくなる状況となる。


・2月上旬~中旬: au PAY

ニンテンドースイッチの供給ラインが怪しくなってきた頃、追い打ちをかけたのが「au PAY」らしい。最大20%のポイント還元も手伝い「スイッチやライトを買っていく人が多かった」(家電量販店の店員さん)とのことだ。ただ、この時点では「スイッチはやや品薄でしたが、ライトは比較的余裕があった」(同上)とも話してくれた。


・3月中旬: あつまれ どうぶつの森発売

品薄状態のトドメになったのが「あつまれ どうぶつの森」だ。ただ、店員さんによると販売直後はまだ在庫はあり、現在のような在庫0ではなかったという。


「本当にどうぶつの森が好きな人は、だいたいニンテンドースイッチ持ってますからね。それよりも、どうぶつの森が発売されてから3~4日経って、SNSでどうぶつの森のプレイ動画や画像が出回るようになってから一気に売れました。

あとはやはりコロナの影響で “これから引きこもり生活が始まるかも?” という空気になったことも大きかったんだと思います。うちではまずはスイッチが売り切れて、その後にライトが完売しました。入荷の予定は未定です」(同上)


・出荷再開へ!

店員さんに話を聞いたのは約2週間前のこと。以来、ニンテンドースイッチは高騰に次ぐ高騰が続いていたが、4月14日、任天堂公式Twitterが以下のように発表した。


「Nintendo Switch・Nintendo Switch Lite本体は今週およびその後も出荷する予定です。また、「あつまれ どうぶつの森 本体セット」は、4月下旬頃の出荷を予定しています。多くはECサイトや販売店において、オンラインで販売される予定です。くわしくは各販売店にご確認ください」(原文のまま)


注目は1度きりの出荷ではなく「その後も出荷する予定」であるということ。中国の生産ラインが復旧したのか、それとも他のラインを確保したのかはわかりかねるが、今は満を持して継続的な出荷をアナウンスした任天堂を信じるしかない。頼むぜ、任天堂……!

というわけで、ニンテンドースイッチ難民の方はニンテンドーオンラインや家電量販店のSNSをマメにチェックしてみよう。この機に乗じて儲けようとする転売ヤーからは、絶対に購入せぬようご注意いただきたい。

参照元:Twitter@Nintendo
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼ニンテンドースイッチ難民たちよ、もう少しの辛抱だ……!