「いきなりステーキ」のヘビーユーザーであっても、『いきなりステーキ重』を知らない人は結構いるのではないだろうか。なにせ店舗限定。いつも通っている店舗で扱いがなかったら、知らなくても不思議ではない。むしろ知りようがない。たとえ、肉マイレージのダイヤモンドカード保持者であったとしてもだ。

そんな『いきなりステーキ重』を、ペーペーのメンバーズカードしか持っていない私が知ることができたのは、運が良かったと思う。味を知ってしまった今となっては、神に感謝したいとさえ感じている。普段からよく利用していた神田の「神保町店」が、数すくない販売店舗の1つだったなんて……。まさに僥倖(ぎょうこう)であった。

・どこの店舗でやってるの?

「どこの店舗で『いきなりステーキ重』を扱ってるの?」ってことが気になる人は多いだろうから、まずはその点から紹介しよう。ずばり、最寄りの店舗に電話して確認するのが一番手っ取り早い


自分でやってね的な結論で申し訳ないが、公式ホームページに対応店舗が全て記載されているわけではないのだ。おまけに、仮に対応している店舗であっても、今の時期は臨時休業営業時間の短縮などで、行っても “お休み” かもしれない。

だから電話するのが確実。なお、公式ホームページについて簡単に説明しておくと、実施している店舗は「おすすめ新プラスメニューの店舗限定で導入」を告知するページに記載されている。それを見ると数はそこまで多くないものの、北海道から広島まである。

都内を例にとるなら、「イトーヨーカドー大井町店」、「マチノマ大森店」、「イオンモール東久留米店」の3店舗だ。ただし、私が自分の目で確認した神保町店はそのページに記載されていない。繰り返すが、全部ではないのだ。なお、私が神保町店の店員さんに確認したところ……


店員さん「私が都内で知っているのはここ(神保町店)と晴海トリトンスクエア店ですかね。全てはちょっとわからないのですが……。申し訳ありません」


──とのことであった。

また、公式ホームページに記載されている『いきなりステーキ重』の値段と量(肉150g / 税抜880円)は、私が神保町で購入したもの(肉200g / 税抜1000円)と、少し違う。そのためお肉の部位などにも違いがあるかもしれないが、以下は神保町店で購入したものを例に取って紹介したい。


・『いきなりステーキ重』について

お値段は税抜1000円で、お肉は「CABアンガス肩ロース(200g)」を使用しているそうだ。しかも、“お重” なのでライスが自動で付いてくる。それどころか、お茶まで付いてくる


同じく肩ロースであるワイルドステーキがランチ時には200g税抜1130円(公式ホームページ価格。一部店舗では200g税抜999円)だから、『いきなりステーキ重』の方がワイルドステーキの正規価格より安いのだ。

しかも、以前の記事でお伝えしたように5月31日まで持ち帰りが10%オフ。『いきなりステーキ重』は持ち帰り限定の商品なので自動的に割引がかかり、税抜1000円よりもさらに安くなる。私の場合、税込み価格で1つ972円だった。


・高級感のある容器

さて、持ち帰った容器を見ると、ワイルドステーキより安いとはとても思えない。まるで高級仕出し弁当のように見えなくもない……のではないか? 

この時点で、高級感を想起させる「お重」とつけられた商品でありながら、「いきなり! ステーキ」の中では低価格帯であることに矛盾を感じたが、そのあたりもまた「いきなり! ステーキ」 の良さというか、アジである。細かいことを気にせずに、開けてみることにしよう。


目に飛び込んできたのは、ご飯の上に整然と並べられたお肉たちだった。速攻で撤回して申し訳ないが、先ほど「低価格帯の商品が “お重” であることに矛盾を感じた」を書いたのは間違いだ。この見た目なら、「お重」とつけたくなる気持ちは分かる。「ステーキ重(上)」でもいいかも知れない。

お肉をひと切れ取って断面を見ると、適度な赤み。以前に紹介した「普通の持ち帰り」ではレアを選べなかったと記載したが、今回は注文時に特に焼き加減を聞かれることはなく、完璧に自分好みの焼き加減になっていた。


また、お肉の下には玉ねぎが敷かれており、肉汁がご飯ゾーンを無遠慮に侵食しないよう配慮がなされていた。この “止め具合” が絶妙で、肉汁が適度にしみたライスは、お肉ナシでもかき込めるレベル。マズいわけがない


・惜しい点はやはり……

ご覧の通り、味・コスパともに申し分ないものの、惜しい点は先にも述べた通り、現時点で対応店舗がそこまで多くないこと。ゆえに、最寄りの店舗が非対応でガッカリした人だっているだろうが、希望を捨ててはいけない。

もしかしたら、新型コロナウイルスによる売り上げ減少を打開するための秘密兵器として、『いきなりステーキ重』が今後は多くの店舗で導入される……かもしれない。なにせ、今の状況が状況だ。

みんなが持ち帰りのお弁当を求めている。当然、『いきなりステーキ重』を味わいたい人だって多いはず。そのようなニーズを考えたら、対応店舗が今後1カ月で急に増える可能性だってあるように思う。なにより、店名が「いきなり! ステーキ」。


店頭の写真などでお馴染みの一瀬社長が、「いきなりステーキがいきなりお重ステーキを全店でいきなり対応!」とダジャレを言いながら笑っている姿が目に浮かぶ……のは私だけだろうか?


【追記】記事公開の4日後、「いきなり! ステーキ」が『いきなりステーキ重』の販売店舗拡大を発表した。対応店舗も公式サイトで公開されたから、買ってみようと思っている人はそちらをチェックしてくれ。


参考リンク:いきなりステーキ
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼付け合せは、ブロッコリーとコーン。お肉の下に玉ねぎが敷かれている。ソースなどはついていないが、しっかり味がついているので物足りなさは全くなかった。

▼私が購入した「神保町店」を含め、多くのお店で営業時間が変更になっている。そのあたりは、公式サイトを確認してくれ。