立ち食いそば屋の激戦区である秋葉原。そんな中で50年闘い抜いてきた立ち食いそばの名店が閉店するという。その店とは『六文そば 昌平橋店』だ。

黄色い看板が目印のこの店。今も立ち食いそばファンには固い人気を誇る店だけに閉店の報は寝耳に水だった。そこで、店員さんに理由を聞いてみたぞ

・タレコミ

鰹・鯖・鰯を使った魚介系の出汁とイカゲソ天で知られる立ち食いそばチェーン・六文そば。私(中澤)が昌平橋店の閉店のことを知ったのは、問い合わせフォームに寄せられた一通のタレコミからだった。

「六文そば昌平橋店が4月一杯で閉店という話を店の人にききました。六文そばはチェーン店で都内に何店舗かありますが、ゲソ天に関しては昌平橋店が一番旨いと思います。閉店まで1月あまり、できたら取材していただければと連絡した次第です。よろしくお願いします」

──マジかよ……あんなにファンのいる立ち食いそば屋が。私の足は自然と昌平橋店へと向かっていた。

・店員さんに聞いてみた

店に到着しても、閉店を知らせる貼り紙などはない。店外も店内もいたっていつも通りである。とてもあと1カ月で閉店するようには見えない。

そこで、店員さんに話を伺ってみることにした。閉店するって本当ですか? すると、店員さんたちは少し相談した後、以下のように話してくれた。


店員さん「そうですね。(2020年)4月いっぱいで閉店します」


──理由を聞いても


店員さん「ビルの建て替えですね」


──どこかに移転するということもないんでしょうか


店員さん「今のところ予定はないね」


──とのこと。改めて伺ったところ、六文そば昌平橋店はこの場所で50年続けてきた店だという。秋葉原の発展を見守ってきたと言っても過言ではないのだ。

そのため、私の個人的な気持ちとしては寂しさを覚えたが、店員さんは「まあしょうがないね」と苦笑い。

注文したイカゲソ天を食べると、染み出す旨みに人生の渋さを感じた。本日も非常に味わい深いそば。色あせた看板に改めて言いたい。ごちそうさまでした──。

・今回紹介した店舗の情報

店名 六文そば 昌平橋店
住所 東京都千代田区外神田3-5-1
営業時間 6:00~20:00
定休日 日曜日・祝日

Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.

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