上の写真は、トッピングを追加して作った丼ではない。大盛りでもない。まぎれもなく、通常の一人前。いわゆる、デフォの量だ。

そりゃまぁ、高さが出るように若干盛ったことは認める。「高い方がインパクトあるよな」と思っていたことも認める。だけど、具材を追加するとか、写真を加工して大盛りに見せるといった小細工は一切していない。

それでいて、このモリモリ感。なおかつ690円という価格。なおかつ全国の吉野家で食べられるって……結構おいしいサービスではないだろうか? もちろん受け取り方は人によるだろうけれど、私が実際に試してみたところ「めっちゃアリ」と思ったので紹介したい。

・吉野家が始めたW定食のポテンシャル

そもそものきっかけは、吉野家が2020年1月29日から始めた『W定食』なるサービス。その名の通り、こいつを頼めば定食の具がダブルになる。お馴染みの牛皿に加えて、『牛カルビ』『牛カルビ生姜』『豚生姜焼き』『炙り塩鯖』などのうち、どれか1つがついてくるのだ。


価格は、どのおかずを選んでも698円(税別)。さらに、以前の記事でお伝えした通り、吉野家では定食のご飯が24時間おかわり無料になっている。つまるところ、おかず2つにご飯おかわり自由で698円(税別)ってこと。

ただし、W定食は午前11時から翌朝4時までの提供と時間的な縛りがある。そこは注意が必要だが、コスパとしては悪くない。むしろ、ボリュームを考えたら相当いい気がする。


しかもだ。吉野家では2月18日23時までの期間限定で、「15時から23時までは定食10%オフ」的なキャンペーンをやっているから、そのへんをうまく使えばもっと安くなる。私は15時以降に入店してW定食を注文し、税込690円だった。


ちなみに、私が追加したのは『牛カルビ』。牛に牛を重ねていく選択を690円で出来たことにちょっとした感動を覚えつつ、メニューを眺めながら到着を待つ。


・オペレーションの懸念

それにしても、オペレーション的には大丈夫なのだろうか。店員さんからすれば、W定食を頼む人がいれば当然仕事量が増える。したがって、料理が出てくるまでに時間がかかるかも……ってことが実は入店前から気になっていたので、注文から提供までの時間を計ってみた。その結果がこうだ。


2分弱。定食であることを考えたら決して悪くない。もしかしたら、普通の定食よりも早いかも。ただ、私が店を訪れたときは混雑してなかったので、お昼時などであれば結果はまた変わってくるだろう。また、『牛カルビ』ではなく他のおかずを選んだら多少前後するはずだ。

まぁそんなことはさておき──



到着したW定食を眺め……



肉(牛皿)……



肉(牛カルビ)……


──の存在を確認して幸せな気分にひたったところで、幸福段階をもう1つ上げていく。牛皿を……


ドン


と重ねていけば……



牛皿だけでご飯が埋まってしまった。……まだ半分ある。そう、『牛カルビ』がまるまる1つ残っているのだ。その事実に驚きしかない。そして巻き起こる幸福のビッグウェーブ。至福の嵐。あぁ、なんて幸せなんだ……


と感じると同時に……!


このご飯は牛皿で食べて、


おかわりしてから『牛カルビ』をドンすべきか……


もしくは……!


おかわりなんて後のことは考えずに……


一気に『牛カルビ』をドンすべきか……


贅沢な悩み、発生。


幸福を最大限にすることを考えれば……


『牛カルビ』はおかわりに回すべき。


だけど……


だけど……!


牛カルビ、ひとくち食ったけどスゲー美味いんだ。


味がしみてる。


おかわりに回したら……


その時はお腹が多少ふくれてるだろうから……


今ほど美味しく感じないかも……


どうすべきなのか……?


あぁ……!


あああああああああああああああああ!!!!



[おわり]


参考リンク:吉野家(PDF)
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.