現代の日本においてカレーパンは圧倒的な勢力を誇っている。なにせ、どこのコンビニにも絶対置いてるし、国民的アニメ『アンパンマン』でも、メインのヒーローの1人として不動の地位を築いているのだから。
しかし、カレーパンの天下にもピリオドが打たれるかもしれない。そんな日本社会の価値観を揺るがしかねないレシピを発見してしまったのである。
・ファミマの中華まん全部ペペる
その発見はひょんなことからだった。実は、本日1月25日は中華まんの日なのだが、この日に合わせて私(中澤)はコンビニの中華まんをペペロンチーノにしてみようという計画を練っていた。
以前から、のり弁やチキンラーメン、松屋のカレーなどなど、あらゆるものをペペってきた私。中華まんの日だから、中華まんをペペろうというのは私にとって至極自然な発想である。そして、せっかくなのでファミリーマートの中華まんを全てペペッて一番合うものを探そうと思った。
・作り方
2020年1月現在、ファミリーマートの中華まんは、ピザまん、チーズカレーまん、チーズ肉まん、本格肉まん、極旨黒豚まんの5種類である。フライパンに油を引き、ニンニクを炒め、昆布だし塩コショウ唐辛子をパッ。いつも通りだが、1つだけいつもと違うことがある。
それは汁気がないこと。これだと昆布だしが溶けないのではないか? そう思った私は、オリーブオイルをいつもの3倍くらい入れた。世の全ての液体はオリーブオイルでまかなえるからである。
たっぷたぷになったフライパンに昆布だしを入れたところ……
あっと言う間に焦げた!
そっか。水気がないと だしは溶けずに焦げるのか。1つ大人の階段を上った気分である。さておき、途中でやめるわけにはいかないため調理を進めた。そして、なんとか中華まんのペペロンチーノが完成。
・ピンチ
過程はヤバかったが、カリッとキツネ色に揚がった表面はウマそうにも見える。そこで順番に食べていったところ……
ペペロンチーノの味しねェェェエエエ!
一応、表面を舐めるとピリ辛の味はするのだが、中は中華まんのままのため、全体の味にあまり影響を与えていないのである。ペペロンチーノとして見た時これは企画倒れかもしれない。
・一条の光
ただし、外側がサクサクなのは新食感だ。サクッと噛むと、中からモチッと中華まんの皮が現れる。その「サクもち」のコントラストで、元来の中華まんのモチモチさがまるで弾けるように感じられるのだ。
食感はイケてる気がする。が、何かが足りない。そんな迷いの中、チーズカレーまんをひとかじりした時、私の脳裏に稲妻が走った。コレや!!!!
・その時、歴史が動いた
サクサクの外側から歯が中に侵入した瞬間、一気に爆発するチーズカレーの刺激。それはまるでカレーパンのようだが、中身のキメ細かさはその比ではない。ズタ袋とシルクの布団くらい違う。
正直、コンビニで売ってるカレーパンの100倍くらいウマイ。っていうか、多分これに勝てるカレーパンは存在しない。カレーパンとして食べるとそれほどに革命的な味がする。ちなみに、ファミマのチーズカレーまんは税込み130円。そう、価格的にも別に高くはないのだ。
むしろ、なぜ今までなかったのか? ペペロンチーノをしようとしてとんでもないものを生みだしてしまった。ひょっとしたら、私は今、歴史の転換点に立っているのかもしれない。
これが商品化されればカレーパンは駆逐されてしまうだろう。「カレーパンの没落はこの記事から始まった」と歴史の教科書に載ってもおかしくない。
なお、ちょっと味わってみたいという人は、だしと唐辛子は焦げるため入れないことをオススメする。ただ揚げるだけでも十分ウマイはずだ。中華まんの日である本日、歴史の証人になるかどうかはあなた次第である。
Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼というわけで、チーズカレーまんを油だけで揚げてみた!