私(佐藤)は「ワークマン」を作業着屋だと思っていた。どうやらそれはすでに過去の話らしい。「ワークマンプラス」が誕生して以来、カジュアル路線を打ち出してきたのだが、なんと女性ファッション誌『CanCam』の最新号に掲載されているのだ。しかも同誌のモデルがオシャレにワークマンの商品を着こなしてしまっているのである……。私の知ってるワークマンは、どこに行ってしまったのか……

・つい数年前のワークマンは

ワークマンは工事現場や飲食店などで働く人の味方だった。機能性の高い衣料を安く販売するお店として、長らく愛され続けている。つい4年前、ワークマンで格安コーディネートに挑んでみたところ、非常に素朴な仕上がりになったことをよく覚えている。


オシャレという言葉からは程遠かったが、「よし、働くぞ!」そんな気持ちを鼓舞してくれるような品々ばかりだった。


とくにパンチパーマとの相性は良く、ニッカポッカの品ぞろえは最高だ。長靴やカッパ(ヤッケ)、作業用手袋など、使えるモノにあふれている。それがワークマン、だった……


・CanCamモデルがワークマンを着こなす

ところがである! 女性誌CanCamの最新号(2020年2月号)の表紙に、こんな言葉がつづられているじゃないか!


「なっちゃう? #ワークマン女子」


おいおい、お嬢さん。ちょっと待ちなさい。「ワークマン女子」とカンタンにいうけど、俺たちのワークマンは、そんな軽々しく扱えるものじゃないんだぞ。少なくともハッシュタグを付けてつぶやく類のものではないんだ。現場で働く男たちのオアシス、それがワークマンと言っても良いくらいだ。いくらカジュアル化が進んでも、インスタ映えを狙えるようなお店ではないのだよ。


しかし誌面を見ると、めっちゃオシャレになっとるやんけ!!


着る人が着ると、ワークマンでもこんなに可愛らしくなってしまうとは……。「作業着屋ワークマン」の欠片も見当たらないじゃないか。男たちのオアシス、俺たちの楽園だったワークマンはどこに行ってしまったんだ。そしてどこに向かおうとしているのか? 本気で作業着屋を脱却して行く気なのだろうか? この先もニッカポッカを販売し続けることを、願うばかりだ……


参照元:CanCam
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

▼俺たちのワークマンはどこに行ったのか……