このところ毎日ギョーザを食べている。「毎日のように」ではなく、本当に「毎日」食べているのだ。自分にとって衝撃的すぎる体験だった「亀戸ぎょうざ錦糸町店」に行ってから連日なので、14日連続となる。

できるだけ毎日違う店で、常に新しいギョーザを食べてみたい。そんな気持ちで同僚の原田を連れて新宿の街を探索していたところ──


原田「あ、餃子ありますよ!


見ると「老辺餃子舘」と書いてある。よっしゃ、原田でかした! イイカンジじゃん、ここにしちゃおうぜ〜っと、深く考えずにサクっと入店。すると……


グルグルまわるテーブルがある……


予想外の高級店。そこはかとなく、単にギョーザを食べるだけでは済まされないオーラが漂っており、私と原田は大いにビビり始めた。そして我々は個室に通され(!)、ドキドキしながらメニューを見てみると……

餃子1皿1980円……!!!!!


ヤバイ店に来ちゃったよ……と、あわてふためく我々。どうしよう、どうしよう……と悩んだが、ここは一発、覚悟を決めて行くしか道は無いという結論になり、お互い、焼き餃子を一皿ずつ&ドリンクを注文した。


そして待ってる間、ふと目の前のランチョンマットに目をやると……


「老辺餃子は清朝中頃の1829年に辺福老人が苦心の末 造り出し、当時の皇帝より “当代随一” と賞賛された逸品の餃子です

──と書かれているではないか! 皇帝に認められるほどの餃子にして、その製法は秘伝にして門外不出……!! いやが上にも期待は高まる。


そうこうしているうちに……


キタッ……って……


なんじゃこりゃぁあ〜〜〜ッ!


スゲ〜のが来ちゃったよ……!!


こんな美しい餃子……見たことないよ……!


ちなみに4種類の味が3個ずつ、合計12個で1皿だ。

ラインナップは「三鮮(海老・蟹肉と黄韮入り)」、「千貝西湖芦(千貝とズッキーニ入り)」、「珍菌(各種キノコ入り)」、「鮮貝(生ホタテ貝入り)」。どれがどの味なのかは食べてみないとわからないが……



いざ……



……



……



……


……品(ひん)だね〜……


とにかく「品」を感じたのが第一印象。これは贅(ぜい)と品のかたまり。食べた瞬間、自分の中の品も自動的に爆アゲされた錯覚におちいり、我々の一人称がいつの間にか「余(よ)」になっていたほどである。

とにかくうまい。究極にうまい。まさしく絶品。こんなに美味いギョーザを食べたのは人生初というか、比べるのも失敬だ。ステージというか、土俵が違う。他の餃子と比べたら可愛そうなくらいに存在する世界が違うのだ。肉汁とか、皮の厚さとか、そういう次元の話ではないのである。

当然ながら、中身の餡も良質の具材を使っているのであろう。その良質な具材の味や旨味が、そっくりそのまんま口の中に入ってくる。贅の極みだ。ちなみに最初から味がついているので、酢醤油やラー油も必要ない。


──てな感じで、最初は「1皿1980円」にビビりまくっていた我々だが、そのうち「こんなに美味いのが12個も入ってりゃ1980円でも当然」「いや、むしろ安い」「ていうか激安!」と、完全に老辺餃子のとりこ状態。そして、


たまには良いものを食べたほうが良い。


という幸せな結論に達したのである。未知なる世界を知ってしまった。衝撃的な美味さに、脳も活性化された気がする。とても濃密な時間が過ごせた。うまかった。楽しかった。超充実! また行こう、絶対に。余は満足じゃ〜!

・今回訪問した店舗の情報

店名 老辺餃子舘 新宿靖国通り店
住所 東京都新宿区歌舞伎町1−6−1 シロービル4F
営業時間 月~金11:30~15:30、17:00~23:30 土・日・祝11:30~23:30

Report:GO羽鳥
Photo:RocketNews24

日本、〒160-0021 東京都新宿区歌舞伎町1丁目6−1