牛丼と言えば、吉野家。吉野家と言えば、牛丼。松屋もすき家も好きだけど、やはり「牛丼」だけにフォーカスしたら吉野家に軍配が上がる……そう思っている牛丼大好きっ子たちは多いのではなかろうか? とにかく吉野家と言ったら「牛丼の店」なのである。だがしかし……。

実はその吉野家が「ラーメン」を販売しているという事実をご存じだろうか? カレーはわかる。うなぎもわかる。なんなら生姜焼きも大いにわかる。だが「吉野家のラーメン」とはいったい……? 

・成田空港第2ターミナル

もったいぶらずに、まずは概要をお伝えしよう。日本で唯一、ラーメンを扱っている吉野家は、成田空港第2ターミナル内の「吉野家 サテライト店」だ。第1でも第3でもなく第2ターミナルで出国審査を終えた後でしか巡り合えない激レアな店舗である。

同店には「牛骨ラーメン」「豚骨ラーメン」「酸辣湯麺」と3種類のラーメンがレギュラー商品として用意されており、吉野家の広報に問い合わせたところ「世界のどこかに吉野家のラーメンはあるかもしれませんが、あのレシピはサテライト店だけです」とのことであった。

・牛骨ラーメンをオーダー

さて、どれも美味しそうなので迷ったが、吉野家と言えば牛。というわけで今回は「牛骨ラーメン(1000円)」をオーダーした。牛を知り尽くす吉野家ならば、ラーメンでも最高の一杯に仕上げているハズ。そしてコレが結果的に吉と出ることになる。

いわゆるフードコート形式で提供されるラーメンは、5分もしないうちに目の前にやってきた。透き通ったスープとちぢれ麺、具は煮玉子、きくらげ、メンマ、ねぎ、そして牛丼の肉がトッピングされている。チャーシューではなく牛丼の肉というところが、吉野家らしくて実にいいではないか。

さっそく食べてみると、スープはやや甘めの味付けで、牛の旨味がギュッと詰まっている。マッタリとした濃厚な味わいで、通好みというよりは万人受けする味わいだ。場所柄なのだろう、実にグローバルなスープである。

麺に関しては特筆すべきことはなかったが、具も含めラーメンとしての完成度はかなり高い。おそらく世界中の誰が食べてもおいしい “想像通りラーメン” であり、また具の牛丼の肉などから “吉野家らしさ” を随所に感じた。世界の玄関「成田空港」で、これ以上吉野家らしいラーメンはそう簡単に作れないだろう。

というわけで、日本で唯一の吉野家のラーメンはかなり完成度が高い一杯であった。特に後を引くスープは激ウマだ。しばらく海外でラーメンを食べられない人たちの「ラストラーメン」には十分なウマさだから、成田空港第2ターミナルをご利用の際は、ぜひ足を運んでみて欲しい。

参考リンク:吉野家
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
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▼ラストラーメンにはもってこい。第2ターミナルだけだ。