皆さんは暇をつぶす時に、どんな過ごし方をしているだろうか? テレビ? ゲーム? 漫画? そのほか趣味や学習に興じる人もいるかもしれない。中には「1人で過ごす時間はやたら長く感じるが、人と接しているとアッという間に時間が経つ」という人だっているだろう。

そんな人が暇をつぶすのに、ちょうど良いかもしれないアプリがある。それは、「ランダムチャット」だ。個人情報やSNS連携は一切必要なし。起動したらすぐにでも見知らぬ誰かと会話ができる、トークアプリである。

これでチャット相手に年齢を尋ねられたので、正直に答えたら何だか変な感じになってしまった……

・匿名ですぐに使える

このアプリはAndroid版・iOS版、それぞれリリースされている。今回はiOSで使い方を説明したい。端末にダウンロードしてインスト―ルし、起動すると任意の名前が表示されているので、好きなものに変更しよう。名前は後からでも変更可能だ。


名前さえ入れてしまえば、すぐにチャットを開始できる。チャットもしくは通話の相手、どちらかを選んで、「探す」をタップすると、数秒で相手が見つかる。


最初に見つかったのは年齢不詳の男性(仮名Aさん)だ。


正直何を話して良いのかわからなかったが、最初はメッセージ入力画面の上部に、挨拶が表示されるので、それをタップして送信すればメッセージがチャット上に表示される。


幸い、最初に遭遇したAさんはとても気の良い人で、私(佐藤)が初心者であることを伝えると、このアプリの遊び方についていろいろと教えてくれた。彼の手ほどきを受けて、ちょっと不安が解消されたので、さらに話し相手を探しに行くことにした。


・26歳のBくん

チャット相手を探すと、すぐに人気ランキング上位に相手に遭遇。匿名アプリに人気ランキングがあることに驚いていると、相手から先に「こんにちは」と挨拶してくれた。


挨拶を返すと間髪入れずに、軽い自己紹介をしてきた。彼を仮にBくんとしよう。


Bくん「26歳の社会人です! よろしくね」


聞いてない、Bくん。君の年齢とか素性とか、まだ聞く段階ではないと私は思っている。したがって、年齢の話は後にしようじゃないか。まずは当たり障りのないことを、お互いに聞き合おう。そう思っていたら……。


Bくんさとーちゃんはどこの子ー? おれ東京でお仕事ちゅうです、笑」


誰だか知らないが、初対面で私のことを「さとーちゃん」と呼ぶとは。いきなり距離を縮めて来やがった。何がおかしいんだかしらないが、真面目に仕事せんかい。とはいえ、私も仕事中だ。「都内で同じく仕事中ですw」と明かして、一旦場の空気を和ませておく。


この調子で、どうでもいい話を続けて行こうと思ったら、また言い出した!


Bくんさとーちゃん何歳かな笑 おれ26だよー」


貴様が26歳なのはさっき聞いた! 止せばいいのに、なぜ私の歳を聞くのか? 正直に伝えるけど、どうなっても知らんぞ!


佐藤「さとーちゃん、45ですねえ」


できれば、ふわふわした感じで行きたかったのに、聞いた貴様が悪いだ。なぜに歳を聞くのか? そんなのただの数字だ。どうでもいい同士が出会ったんだから、どうでもいい話だけしとけば良かったものを。なぜ、イチイチ現実的な話をしたがる。貴様が仕事中だろうが、私が仕事中だろうが、そんなのどうでもいいんだよ。知らねえわ! 真面目に働け。

さて私が年齢を明かして、相手はどうでるのか? しばしの間があった後に、彼はこう答えた。


Bくん「ため口失礼しました!」


詫びる彼に、さらに上からモノを言う。「ええんやで」と。


これで2人の会話はもう1度振り出しに戻った。はずだった……。「ええんやで」と私が返した後の会話がコレだ。


Bくん「ありがとなんやで」

佐藤「せやな」


Bくん「やなせ」

佐藤「うん、」


2人の会話はここで途絶えた

振り返ると、私は彼に何と言えばよかったのだろうか? 実年齢を隠すこともできたというのに、正直に言ってしまったばっかりに、彼の変な関西弁を引き出す結果になってしまった。「せやな」と投げかけた私に「やなせ」と答える。なぜ彼は「やなせ」と言ったのだろうか? 私と彼の間に流れた、空々しい空気を忘れることができない……。

参考リンク:ランダムチャット(iOS / Android
Report:佐藤英典
Screenshot:iOS(ランダムチャット)