競馬はブラッドスポーツなり。親から子へ、子から孫へ、強さと物語が受け継がれていくスポーツである。今週の新潟メイン・新潟記念では待望の重賞デビューを果たす超良血馬・ジナンボーに要注目だ。

また、札幌と小倉では2歳重賞が行われ、2歳戦線も熱を帯びてくる。今週末は各場でスター誕生の予感!

・12冠ベイビー

日曜新潟のメインは芝2000m(外回り)で行われる新潟記念。レイデオロの全弟・⑨レイエンダに人気が集まりそうだが、負けず劣らずの超良血馬が出走する。

それは⑤ジナンボー。父は2005年の3冠馬ディープインパクト、母は2010年の3冠牝馬アパパネ。両親の通算G1勝利数は12勝(ディープ7勝 + アパパネ5勝)で、「12冠ベイビー」としてデビュー時に話題となった馬である。

新馬戦を勝ったあと長期休養に入り、残念ながらクラシックには参加できなかったものの、昨秋に復帰。その後は5戦3勝と本格化の兆しが見えている。高いポテンシャルがあるのは間違いなく、問題は初挑戦の重賞で能力を発揮できるかどうか。

今回の新潟記念はフルゲートながら先行馬が極端に少なく、末脚にかける馬が多い。厳しいペースになるとは考えづらく、先行タイプの⑤ジナンボーにとっては比較的スムーズな競馬ができる展開になるのではないだろうか。

初挑戦でのタイトル奪取も可能とみて、この馬が本命。馬券は馬連で勝負。⑤ジナンボーを軸にして、相手は①②⑩⑫⑯。

・ゴルコンダ、ここでは負けない

土曜札幌のメインは芝1800mで行われる札幌2歳ステークス。平均ペースで推移することが多く、脚質による有利不利は無い印象だ。

本命は⑩ゴルコンダ。前走の未勝利戦では、今回と同じコースで1分48秒3という驚異的なタイムを記録して2歳レコード勝ち。当然ながら同等のパフォーマンスを発揮できれば負ける要素はないと思われる。

ルメール騎手騎乗、頭数も少なめの12頭となれば逆らう手はないというもの。人気にはなるだろうが、この馬から流したい。

馬券は馬単で勝負。⑩ゴルコンダを軸(1着固定)にして、相手は①④⑤⑦。当たっても安いんでしょうねえ……(遠い目)。

・ミントティー、展開次第では大駆けも

日曜小倉のメインは芝1200mで行われる小倉2歳ステークス。先行馬の押し切りが目立つが、2011年、2012年のように前に行った馬が総崩れになることもある。展開には注意を払いたい。

今年は逃げたいタイプの馬が多く(②テーオーマルクス、⑦カイルアコナ、⑪グランドデュークなど)例年以上に激しい流れになりそう。ここは思い切って後方待機の穴馬を狙ってみたい。

本命は⑭ミントティー。前走は最後方に近い位置取りで4コーナーを回るも、直線だけで前の馬をゴボウ抜き。最後は1馬身以上の着差を付け、切れ味のあるところを見せた。ペース次第という面もあるだろうが、末脚を活かせる展開になればチャンスはありそう。

馬券はワイドで勝負。⑭ミントティーを軸にして、相手は①⑤⑥⑦⑨⑩。


夏のローカル開催も今週がラスト。来週からは中山と阪神に舞台を移し、いよいよG1を見据えた戦いが始まる。秋の主役候補に躍り出るのは一体どの馬か。夏競馬は最後まで見逃せない!

・【追記(結果)2019年9月2日12:10更新】

新潟記念はユーキャンスマイル → ジナンボー → カデナ。札幌2歳ステークスはブラックホール → サトノゴールド → ダーリントンホール。小倉2歳ステークスはマイネルグリット → トリプルエース → ラウダシオンという結果でした。

参照元:JRA公式サイト
予想・執筆:グレート室町
Photo:RocketNews24.